鹿はオスとメスが別々に群れを作ります。
オスは生後1~2年で生まれた群れから離れて、オスだけで群れを作ります。
メスは母鹿を筆頭に、その母から生まれたメスの子供たちだけで群れを作ります。
また群れは非常に流動的なので、森林の中では小規模な群れを作り、広い草原などでは合流して大規模な群れを作ります。
では野生の鹿は夜間、どうしているのでしょう。
野生の鹿は夜どうしているの?どこにいるの?
奈良公園にたくさん見られる鹿ですが、昼間は餌目当てに公園内をのんびり散策しています。
夜になると、春日大社の浮御堂近くにある若草山の林で集団で寝ています。
鹿は群れで生息する動物なので、10~30頭で一緒になって寝ます。
奈良公園のような見通しの良い場所では、外敵の心配がないからでしょう。
では、野山に生息している鹿はどうしているのでしょうか。
鹿は本来薄明薄暮性で、日の出前と日没直後の薄明るい時間帯に活動する動物といわれています。
ですが、日本では鹿が夜間に目撃されたり交通事故に遭うことが多く、夜行性のように思えます。
これは、人間の行動に合わせて鹿が行動時間を変えてしまったことによります。
鹿が生活のパターンを変化させて夜に行動するようになり、人気のない夜の田畑に下りてきて食い荒らすようになったのです。
もともと鹿は、眠るのは昼間でも夜間でも可能な動物です。
天気も大きな影響はなく、雨でも気にせずに行動します。
通常、鹿は藪や木陰で休息と仮眠を取りながら数時間単位で餌を求めて歩く、という行動を繰り返して過ごしています。
それはあまり深く寝てしまうと、他の肉食獣の餌食になってしまうため、警戒して浅い睡眠となっています。
しかし鹿の天敵であるオオカミが絶滅し、鹿を捕獲するハンターも減少かつ高齢化している今、鹿の頭数調整は上手く行われていないというのが現状です。
まとめ
鹿の寿命は種類や性別によって異なりますが、ニホンジカの場合は10~20年の寿命といわれています。
奈良公園の鹿も野生の鹿ではありますが、やはり山奥に生息する鹿とは随分生活パターンが変わってしまっているのかもしれませんね。