鹿は私達日本人にとって古くから馴染みの深い動物です。
日本に生息している鹿はすべてニホンジカなのですが、ニホンジカの頭から生えている立派な角はオスのシンボルと言われています。
実は鹿の角は1年で落ちて生え変わります。
どうしてなのでしょうか?
色々調べてみましたので、宜しければ参考にして下さい。
鹿の角は自然に抜け落ちる?
鹿の角は1年で落ちて生え変わりますが、どんな様子なのでしょうか?
鹿のツノが抜け落ちる事を「落角」(らっかく)と言いますが、毎年春になると落角の時期になります。
落角は片方ずつポロッと角が自然に抜け落ちますが、角が抜け落ちた時は見た目がちょっと寂しくなります。
このように鹿の角は自然に抜け落ちるのですが、あえて切ってしまう事もあります。
奈良では江戸時代から300年以上受け継がれている秋の伝統行事に、鹿の角切りがあります。
のこぎりを引いて角を切るのですが、その頃には角に血が通っていないので鹿は痛くないのです。
発情期になると、オスの鹿は気が荒くなり攻撃的になるので、人に危害を及ぼす可能性があります。
奈良公園に遊びに来た人達が怪我をしないよう角を切っています。
鹿の角の生え変わりはどんな感じ?
鹿が落角した後、4月~5月にかけて新しい袋角(ふくろづの)が生えてきます。
袋角は血液が流れているので触ると温かく、毛が生えてきて先が丸いのが特徴です。
新しく生えてきた角は枝分かれする事があります。
角の枝分かれは落角を繰り返すと毎年1つずつ増えていき、4つで止まります。
角の大きさも年々大きくなっていきます。
角は8月にかけて急激に大きくなり、秋の繁殖期には角の成長が止まって表面の皮がはがれます。
茶色だった角も白くなり、枯角(かれづの)と呼ばれる硬い角が完成します。
繁殖期になると、野生の鹿は枯角でメスにアピールし、オス同士は角を突き合わせて戦います。
冬の間もその立派な角を頭に生やしたまま春を迎えます。
まとめ
鹿の角は春になると自然に抜け落ち、新しく生え変わるのですね。
また奈良の伝統行事である鹿の角切りは、遊びに来た人が角で怪我するのを防ぐのに行われます。
鹿と人間が上手く共存する為の伝統行事なのですね。