羊。
もこもことしていて、なんとなくのんびりとしておとなしそうな動物。
羊を知らないという人は、おそらく居ないでしょう。
その肉は食肉として、その毛は羊毛として、その皮は羊皮として、そして時によっては眠れない時に数を数えると、眠りを誘ってくれる動物として、私たちの生活にとって身近な存在です。
ですが、ひとたび「羊ってどんな動物?」と聞かれると、案外知らないことばかりではないでしょうか。
今回はそんな羊について、どれくらい生きる生きものなのかを調べてみました。
羊の寿命ってどのくらい?
羊は、4歳で歯が生えそろうまで、年に2本ずつ前歯が生えます。
そのため、若いうちは、その歯の数でその個体の年齢を知ることができるのだそうです。
さて、羊の平均寿命ですが、およそ10年から12年と言われています。
そして最高寿命は15年とされていました。
しかし、最近では18年~20年生きるものもいるのだそうで、そのため、平均寿命もやや長くなっているかもしれません。
ところで、22年前の1996年にクローン羊のドリーが誕生しました。
「世界初の哺乳類の体細胞クローン」として、ニュースでも大々的に取り上げられた世界的に有名になった羊なので、ご存知の方も多いでしょう。
このドリーは、6歳という若さで一生を終えました。平均寿命の半分しか生きられなかったのです。
このため、「クローン羊は、自然に誕生した羊よりも短命」という印象が強く残りました。
しかし、ドリーが短命であったのは、不運にも病気を患っていたからで、同じ農場では他の羊も同じ病気に罹っていたことが明らかになっており、クローンであることが原因ではないことが分かっています。
また最近の研究では、クローン羊も健康であり、老化のスピードも通常の羊と同じである、つまり寿命が短いわけではないことが判明しているのです。
まとめ
羊は、意外にも長生きする動物なんですね。
長く生きるものでは、なんと人ひとりが成人するまで。
これは驚きでした。
日本でも、地域によっては学校教育で羊を飼育している学校もあるそうです。
平均寿命から考えると、一人の子どもが入学してきて、卒業までを見送る羊も多くいるのでしょうね。
日本でも、多くの動物園や牧場で羊に出会うことができます。
その時は、ただ眺めるだけでなく、この羊は何歳だろう?
と想像してみるのも楽しいかもしれません。