アルパカの毛を利用した製品は、高級織物として根強い人気がありますね。
繊維のついての詳しい知識がなくても、もこもこした体毛から作られた毛糸は非常に暖かそうなイメージがあります。
ところでアルパカの他に暖かい高品質な織物として挙げられるのが、カシミヤとアンゴラです。
これらの毛糸にはどのような違いがあるのでしょうか?
そしてアルパカの毛の特徴とはどのようなものでしょうか?
調べてみました。
アルパカの毛糸の特徴って何?
アルパカの毛の特徴は、滑らかな手触りと保温性です。
まずは滑らかな手触りについて。
柔らかくちぢれが少ない長毛だということと、毛の表皮が滑らかだということが手触りの良さの理由です。
毛の表皮部分が滑らかであるほど、手触りは良くなります。
品質の良いアルパカの毛には艶があります。
アルパカの毛の暖かさのワケとは?
次に、高い保温性について。
アルパカの毛の中心部分には、毛髄と呼ばれる空気を通す穴があります。
この毛髄は羊毛には存在しない構造で、空洞になっている内部に自然と空気を蓄えます。
こうして毛の中空部分に空気が留まることにより、アルパカ製品は高い保温性を持つのです。
カシミヤとアンゴラ、アルパカとの違いはどこ?
アルパカの他に、暖かく高価な毛織物としては、カシミヤ、アンゴラなどが有名です。
各繊維に違いはあるのでしょうか。
調べてみました。
- カシミヤ
カシミヤヤギから手に入るこの毛糸は、非常に細く柔らかく、ぬめりを感じるほど肌触りが良いのが特徴です。
毛の細さについては全ての繊維の中でもトップクラスで、繊維の宝石と評されるほど高価な素材です。
カシミヤには高い保温性がありますが、繊細で傷みやすく、丁寧な扱いが必要です。
特に寒い季節に、濡れる可能性があるアウターよりは、アウターの下に重ねる用途がおすすめです。
- アンゴラ
アンゴラウサギの毛を刈り取った毛糸は、細くふわふわしていて軽いのが特徴です。
あまりに細やかな素材のため、100%の使用が推奨されるカシミヤやアルパカと異なり、他の繊維と混合して使用することが多いです。
肌触りが良く、高い保温性があり、染めた時の発色が良いという利点があります。
一方で繊細な性質のため、カシミヤと同じく傷みやすく、細かい毛が抜けやすい欠点があります。
- アルパカ
アルパカの毛はカシミヤとアンゴラに比べると太いのが一般的です。
手触りは滑らかですが、カシミヤやアンゴラのような繊細な手触りとは異なります。
暖かさと繊維の丈夫さがアルパカの毛の特徴です。
保温性が高く、その丈夫さからアウターとしての利用に適しています。
また、アルパカの毛質によりますが、カシミヤに匹敵するほど細く、滑らかな肌触りの製品も存在します。
まとめ
今回はアルパカの毛の特徴と、カシミヤ、アンゴラとの違いについてまとめました。
アルパカ、アンゴラ、カシミヤは高級な毛織物です。
それぞれに特徴があり、利用法とお手入れに関わってきます。
どれも暖かく冬に重宝することは間違いありません。
場面に合わせて使い分けたいですね。