皆さんは「ラバ」という生き物をご存知でしょうか?
ラバは、雄のロバと雌のウマという、異なる種類の動物を交配してできた家畜です。
ラバは、ロバのように頑丈で、ウマのように調教がしやすく、高い身体能力を持っています。
ロバとウマそれぞれの良いところを持って生まれてきたのが、ラバです。
このような異種間の交配により誕生した種族を、交雑種と呼びます。
どのような動物でも必ず成功するわけではありません。
しかし犬と狼、虎とライオン、シマウマとウマなどの近縁種の間で交配が試みられ、様々な交雑種が誕生しています。
それでは、アルパカの場合も交雑種は存在するのでしょうか?
調べてみました。
雑種のアルパカはいる?どんな存在?
アルパカには交雑種が存在します。
アルパカとラマの雑種です。
このアルパカとラマは、どちらも南アメリカ大陸のアンデス高原地帯に多く生息しています。
生物学的には共にラクダ科に分類され、ビクーニャ属のアルパカと、ラマ属のラマに分かれています。
ビクーニャ属には、他にビクーニャという種族がいます。
ラマ属にはグアナコという種族がいます。
この4種族は遺伝的に近い関係で、交雑種が存在することが分かっています。
特に、家畜であるアルパカとラマは、交雑種が生まれやすいとされています。
アンデスにおいて、アルパカとラマの間の自然交配は珍しいことではありません。
これは遺伝的に非常に近く、かつ、長年に渡り同じ空間で飼育されているためと考えられます。
こうして生まれた雑種は、「ワリ」と呼ばれています。
他にアルパカとビクーニャの間の雑種「パコビクーニャ」も存在します。
アルパカとラマ、あるいはビクーニャの雑種は、その毛を刈り取ることを目的に、人工交配で生み出されることもあります。
また、アルパカとの交配ではありませんが、同じラクダ科であることに着目して、ラマとラクダを交配させる試みも存在しています。
ラマとラクダでは自然交配が成功しなかったため、人工交配によって「カマ」が誕生しています。
ラマとアルパカが近縁種であることを考えると、アルパカとラクダの間に交雑種が生まれる可能性もまた、十分にあるといえるでしょう。
まとめ
今回はアルパカの交雑種についてまとめました!
現地ではアルパカとラマ、その交雑種が入り混じって、区別がつきにくいという話もあるようです。
アルパカとラマがどちらもモコモコして可愛いことから察するに、きっと交雑種も同じように可愛いんじゃないかなと思います。