タコの墨は、イカの墨と同じように見えます。
果たして本当にそうなんでしょうか?
イカとは違いタコの墨は食用には向いていないようですが、一体どのような違いがあるのでしょうか?
ここではタコの墨の成分について調べたみたいと思います。
タコには墨袋がある?
タコにもイカにも墨袋というものがありますが、一体どういうものでしょうか?
墨袋は、頭足類のもつ墨の詰まった器官の事です。
深海にすむ種類には、この袋が退化したものや光る墨を吐くものもいるようです。
タコの墨袋はイカのように大きいわけではなく、更に非常に取り出しにくい位置にあるので、料理に使われることはとても少ないようです。
墨袋がある場所は、内臓の中に埋まっていて料理人でもなかなか把握は難しい位置にあります。
タコの墨はどんな成分があるのでしょうか?
タコの墨は、イカと同様研究が重ねられており研究の結果、タコの成分には遊離アミノ酸が多く含まれていることがわかりました。
遊離アミノ酸とは、タンパク質態のアミノ酸1%程度含まれているものです。
更にアスパラギン酸や、グルタミン酸などのアミノ酸が豊富で呈味に関しては、イカよりもタコの方のエキス成分が高かったと立証されています。
有機酸としては、乳酸も含まれていることや抗菌性もあることもわかっています。
セピオメラニンの成分は、アミノ酸の中のチロシンが酸化酵素からできたもので、天敵を麻痺させる特殊な成分がこれには含まれています。
まとめ
タコの成分の中には、うまみ成分がイカ墨の1,5倍と多く含まれているにもかかわらず、料理に使われることはほとんどありません。
油分が少なく粘着性もないため使用しづらいことと、一匹から取れる量も少ないので料理にはあまり使われません。
さらにタコには、タウリンという成分がとても多いため疲労回復にとてもいいのです。
タコには多くの成分が含まれているにもかかわらず、取りづらい場所にあり量が少ないことで料理に取り入れることができないのは、とても残念なことだと思います。
なお、イカの墨もタコの墨も習字の墨汁らしいものにはなるらしいのですが、薄いうえにタコの墨は2~3日で消えてしまうようです。