アルプスの少女ハイジに出てきた、子ヤギの「ゆきちゃん」。
可愛らしかったな~思うのですが、実はヤギは可愛いように見えて、かなり気分屋さんなのをご存知でしょうか?
人懐っこいくせに、人から触れると嫌がることもあり、ヤギ同士ではアタマやツノを激しくぶつけ合うこともあるのです。
このヤギの頭突き、何故するのでしょうか?
ヤギがアタマやツノをぶつけ合うのには、こんな理由があるのです
ヤギの悪い癖として有名な「頭突き」は攻撃手段のひとつで、オス・メス関係なく見られる行動であり、オスのほうがよりパワフルで激しいようです。
ヤギが頭突きをし合うのは、お互いの力関係(優位の順序)を確認するためなのですね。
年齢の高いオスには、若いオスは挑もうとすることは少ないですが、双方が互角の力の時は頭突きしあってお互いの順位を確認し合います。
「どごーん」というような凄まじい迫力の音をたて、前頭部(角の前側)から出血しても戦い続けるのですから、生き物の世界は大変ですね。
こういう頭突きをする生態を利用して、沖縄では「闘牛」じゃなくて「闘ヤギ」なるものがあるのだそうです。
さて、この頭突き、ヤギ同士だけでなく人間に対してもすることがあり、特に子供や老人、女性といった弱そうな相手にはすかさず頭突きで威嚇してきますね。
「遊んで~」「かまって~」と、じゃれているだけなのかもしれませんが、やられる方は困ってしまいます。
あまりに激しいときは厳しく躾をしないと、ケガをすることもあり危険です。
少しでも頭突きをされる被害を少なくするためには、ヤギの生態を知る必要があるのです。
牧畜業界の人達の間では昔から、「ヤギの前に立ってはいけない」「馬の後に立ってはいけない」と言われています。
それはヤギと馬の防衛本能を意味しています。
ヤギは本能的に、目の前に他の動物が立ち止まると、「敵だ!」と判断してしまい、頭から突っ込んでしまうのです。
馬はヤギとは逆に、後に他の動物が立つと身の危険を感じ、後ろ足で蹴り上げます。
もし、ヤギと触れ合うときは正面に立たないようにしましょう。
まとめ
ヤギの頭突きは、自分の力を誇示するための行為なのですね。
動物の世界では仕方がないのかもしれませんが、人に対しては危険ですから、飼育する場合は普段からよく観察して近くに寄る時は十分に気を付けましょう。