今までに、イカの外套膜について疑問を持ったことはありますか?
まず、外套膜は、「がいとうまく」と読みます。
軟体動物の体の表面を覆う膜であり、イカでは円錐状、タコにおいては袋状をしており、貝類ではその表面や縁から石灰分を分泌して貝殻を作ることを言います。
それでは、外套膜の場所や役割についてご説明します。
イカの外套膜はどこにあるのか?
まず、最初に外套膜の場所についてお話します。
主に食用とされる部分、つまりちょうどイカの体の中心部あたりがこの外套膜になります。
外套膜の中に、肝臓や胃などの内臓が詰まっています。
イカは、頭の前に足がついている頭足類という仲間なので、図鑑などでは足のついている頭が上、内臓の入った胴体が下を向いた説明図になっている事が多いと思います。
イカの外套膜の役割とは?
次に外套膜の役割についてです。
実はよく食べている部分が重要です。
胴体のとっくり型の部分を外套膜と言いますが、この部分と頭部の隙間から水を取り込むのです。
そして外套膜から、水がもれないように頭部と外套膜の隙間を閉じてから、漏斗の中にある弁を解放することで、水を吹き出して進むのです。
まるでロケットのようなイメージですね。
外套膜の中は、スルメイカなら大きな肝臓が眼につきますが、その下側に直腸と墨袋が乗っています。
食道は背側を通っていますが、その入り口、つまり口は8本プラス触腕、計10本の腕の中央にあります。
口にはよく知られる、カラスやトンビと呼ばれる顎板があって、口の中にはミクロなおろし金状になっているリボン、すなわち歯舌という軟体動物特有の咀嚼する器官を持っています。
イカの消化管は人間に比べとても単純です。
食道が後方へ通っており、三角帽子のような外套膜の袋の最後端付近にある三角形の胃に達し、すぐ前向きの腸・直腸・肛門に至ります。
墨袋の開口部は肛門のすぐ後ろにあって、出口に括約筋があるので自分で墨を吐くタイミングや量を調節することができます。
イカを腹側から見ると、先ほど述べた肝臓の両側に水にぬれた鳥の羽のようなえらがあります。
イカは、素早い運動をする生き物なので酸素がいっぱい必要となる為、心臓1個ではポンプ能力が不足らしく、予備に2個の心臓が付いているのではないかと言うことが、研究で解明されています。
まとめ
いかがでしたか?
難しい言葉が沢山ありましたが、知らなかったイカの事を知ることが出来たのではないでしょうか。
魚屋さんや、スーパーなどで売っているイカにも秘密がいっぱいです。
じっくり調べてみたら、もっとイカのことを好きになるかもしれませんね。