イカを温めようとして、レンジに入れてしばらくすると「ボン!」
という大きな音を立てて、爆発したことはありませんか?
身が粉々にはじけて、掃除が大変ですね。
ではイカをレンジで温めると爆発する理由は何でしょうか?
イカをレンジで温めると爆発する理由は?
まず、電子レンジの仕組みから解説していきましょう。
電子レンジは、マイクロ波によって食品を温めています。
マイクロ波が食品にあたると、食品中の水の分子が激しくぶつかって摩擦を起こし、熱を発生させます。
すなわちレンジは、食品中の水分を加熱しているのです。
イカは外の皮と、中の皮との間に水蒸気を溜めています。
温めると水蒸気の体積が増え、どんどん膨張していきます。
イカの皮は空気や水をほとんど通さないため、皮が膨れていき、最後には行き場のなくなった水蒸気が皮を破り爆発するのです。
ではイカの皮をすべて剥いでおけばいいのでは?
と思われるでしょうが、これが至難の業です。
イカの皮は4層もあります。
1~2層は比較的簡単にむけるようですが、3~4層はフキンなどで強くこすらないと取れません。
4層目は特に強い熱収縮性を持っているようです。
すべての皮をきれいにむくことは大変です。
もっと簡単にイカの爆発を防ぐ方法があります。
皮の間の膨張した水蒸気を、逃がしてあげる穴をつくれば良いのです。
身に包丁で切り込みを入れたり、フォークや串で小さい穴を何か所か開けておくと、爆発を防ぐことができます。
また温めるだけなら、アルミホイルに包んでオーブントースターで加熱することができます。
まとめ
いかがでしたか?
イカがレンジで爆発する原因が、明らかになりました。
実は、レンジで爆発するのはイカだけではありません。
殻や膜に覆われた食品も、膨張した水蒸気が耐えきれなくなり爆発します。
例えば殻のある卵、薄い膜で覆われているソーセージやたらこ、果物のトマト、ブドウも爆発することがあります。
またカレーやミートソース、みそ汁などとろみのある液体も爆発してしまいます。
沸騰すると水分子は活発に動き回るのですが、とろみのある液体は粘りが強いため水分子はなかなか動けません。
そのうちエネルギーが最大になり、急に勢いよく外に飛び出し爆発してしまうのです。
出力ワットを低くして、途中で取り出し何度かかき混ぜてあげると防ぐことができます。
イカに限らず食品がレンジで爆発すると、危険なこともあります。
電子レンジのしくみを知って、ちょっとした工夫で防ぐことができます。