競馬をテレビなどで見かけたりすると、素人目からすると同じような大きさのシルエットの馬が、競走しているように見えますよね。
素人目としては、大体の毛色やらゼッケン番号や覆面の色で見分けるぐらいしか出来ないのではないでしょうか・・・?
競馬好きな人と一緒に眺めていると、彼らは勿論自分が応援する馬は判別出来ているみたいなので、軽く尊敬です。
たまたま同じような体の馬になってしまっているのか、それとも競走馬としての大きさに規定があったりすのでしょうか?
ちょっと疑問に思ったので調べてみる事にしました。
競馬で認定されている馬の種類とは
俗にいう競馬とは、平地においての競走する馬がスタンダードと思います。
「競う馬」なので、「障害競走」や、「繋駕速歩競走」(馬の後ろに一人乗りの二輪車に騎手が乗る)や、北海道地方にある「ばんえい競走」(騎手と重量物を乗せた鉄製のそりを引く)等も有りますが、ここでは上記の「俗にいう平地競走」の競馬の事で説明して参ります。
まず馬の品種ですが、実際のところ馬の品種は細かく分類すると250種類を超えるそうなのですが、平地競走(以下競馬で表記します)で用いられる品種は次の通りです。
- サラブレッド(サラブレッド系種)
- アングロアラブ・アラブ種(アラブ系種)
- クォーターホース
- ポニー
なのだそうです。
日本の競馬では、「アングロアラブ」と「サラブレッド」になるのだそうです。
更に、「鹿毛」「黒鹿毛」「青鹿毛」「青毛」「芦毛」「栗毛」「栃栗毛」「白毛」の8種類の毛色によって分類されます。
「アラブ」と言う馬が居るのですが、アラビア半島の遊牧民によって、血統管理をされつつ改良を進められた現存する改良種の一番最初の品種だそうです。
その「アラブ」と「サラブレッド」を掛け合わせた品種が「アングロアラブ」です。
「サラブレッド」は確かに競馬用の馬では天下一品なのですが、気性が荒い場合が多く、また体も弱い事が多いので、性格が温厚で体も頑丈な「アラブ種」を併せて改良されたのがこの「アングロアラブ」です。
しかし、スピードがやはりサラブレッドに劣ってしまうためか、徐々に日本の競馬では姿を消して行き、2013年以降「アングロアラブ」は日本の競馬場で走っていません。
そして「サラブレット」についてですが、イギリスにてアラブ種やイギリス在来馬から競走用に品種改良されていった馬です。
とにかく速く走る事を念頭に改良されていった品種ですね。
「サラブレッド」は必ず1頭ごとに血統書を作成する事が義務付けられていて、両親が「サラブレッド」でなければ「サラブレッド」と認められないそうです。
父系を遡る家系図の様なモノを“サイアーライン”、直系母系は“ファミリーライン”と呼ばれていて、どの馬の血筋なのかはかなり重要視されているみたいです。
能力の高さ等が遺伝で継承され易いそうで、血縁が近い馬同士での交配(インブリード)を行っていた時代があったそうです。
つまり、父の父の父(曾おじいちゃん)と母の母の父(やっぱり曾おじちゃん)が実は同じ馬だった!?という事が多々起こりえたのですね。
しかし現在では、血が濃い場合のデメリットの方も重視され5代遡っても血筋が同じにならない様に交配が行われています。
それにしても、「サラブレッド」は可能な限り父系を遡ると3頭(三代始祖と呼ばれてます)の馬に絞られるそうです。
自分は精々曾おじいさんの名前ぐらいまでしか知らないので、どんどん遡って家系図が出来るなんて、純粋に凄いなぁと思ってしまいました。
ちなみに、「サラブレッド」とは、Thorough (完璧な、徹底的な、完全な) とbred(品種、育ち)が合わさって出来た言葉で、人間による完全に管理下にある馬という事だそうですよ。
「サラブレッド」や「アングロアラブ」、「アラブ」は軽種に分類されています。
大体の体高の平均も150~160cmですので、前書きで書いたような同じような大きさに見えてしまうのは当然だった訳ですね。
まとめ
日本の競馬と言えば「サラブレッド」の様な感じでしたが、実際現在ではこの「サラブレッド」しか走ってなかったのですね。
それは同じように見えるのは仕方ないというか、同じ馬だよ・・・という事だったみたいです。
速く走る為だけに改良された品種ですが、競馬を引退した後は、乗馬用の馬や牽引馬になっていたり、種馬になって牧場で余生を過ごしたりするそうです。
“競馬で夢を見せてくれる為だけに産まれた“ですと何やら寂しい気がしますので、牧場等で残りの生涯をゆっくり過ごして欲しいな・・・と思いました。