馬のエサと言うと、子どもから大人のかたまで、たいていの方は「人参」と答えるのではないでしょうか。
牧場などで、放牧されている馬を見る限りでは、地面に生えている牧草らしきものを食べている印象が非常に強いと思います。
では、馬は本当に人参が好物なのでしょうか。
それとも全く違う物がすきなのでしょうか。
馬が 人参を食べている印象が強いのはなぜ?
テレビドラマやアニメなどに馬が登場すると、必ずと言っていいほど、同時に人参が登場します。
馬にエサを与えるシーンなどでは、人参をかじってはムシャムシャと食べています。
このシーンは人間にとっては、馬=人参と言う構図が成り立っている為に、誰もが疑問すら思い浮かべる事はありません。
馬=人参=好物となっています。
でも本当に馬が人参を好物として捉えているのでしょうか?
基本的に馬の主食は、青草や乾燥した牧草と言う事になります。
運動量が多い馬にとってはカロリーを非常に消費することになり、それを補う為に、穀物類の飼料が中心となるのです。
たんぱく質や炭水化物が多く含まれる穀物類のエサが、馬が摂取する量でも一番多いエサという事になるのです。
では、馬が人参を食べている印象が強いのはなぜ?と言う事になります。
馬は草食動物では、ありますが、実際は非常に甘い物を好む傾向が強い動物なのです。
馬にとって一番の好物と言えるのが、実は角砂糖なのです。
確実に甘味しかありませんから当然と言えば当然です。
しかし、昔の日本では、角砂糖などは非常に高価な食材だった為に馬に与える訳にはいかないと言う事で、甘味の代替として、比較的甘味の強い人参が馬に与えられたことが日本人にとって馬=人参と言う構図がなりたったと言う事になります。
では、全ての馬が人参が好物なのか?と言うへそ曲がりな考え方をしてしまいますが、人間にも好き嫌いがあるように、馬にも個体差があると言う事です。
人参を丸かじりできる個体もいれば、摩り下ろさないと食べない個体もいます。
また歯ごたえや人参の風味を嫌う馬もいてもおかしくは無いと言う事です。
馬=人参と言う関係性が崩れてしまう場合もあるのです。
人参意外の甘味の強い物でたとえると、平均的に馬が好んで食べるのはリンゴです。
リンゴの甘味が馬には調度良い感じなのでしょう。
しかし、なかには、モモは食べるがリンゴは食べないと言うのもいます。
スイカやメロン等も比較的口にする馬も多いです。
また、人参は食べないが、かぼちゃを丸かじりする馬もいると言う事ですから、かなりの個体差があると言う事がわかります。
馬にとっては、甘味と食感で好き嫌いがある程度別れるきらいがあるようです。
甘味の強いバナナなどは比較的食べるのでは?と思いますが食感が柔らかい為に、一口噛んでそれ以上食べない個体もいます。
甘味だけでは馬が食べるとは限らないと言う事です。
ある種、好き嫌いを通りこしてグルメと言ってもいいのかもしれません。
但し、馬に甘いものだけを与えてしまうと、馬も糖尿病になってしまうので、人参等の甘味は、主食と主食の間のおやつ程度にあげているのが実情なのです。
まとめ
馬が人参を好むのはなぜ、について紹介してきました。
基本的には馬=人参と言う事は言いきれないと言う事なのですが、人参は比較的に入手しやすいと言う利点もあるということだと思います。
一年を通して、流通量もある程度安定している野菜ですから、経済的にも飼い主的には安心できると言う事でしょう。
人参を嫌って嫌がる馬は、見た事がないですけどね。