シマリスには硬くて丈夫な歯が生えており、これによってクルミなどの硬い木の実などを、かじることができるのです。
これは切歯とよばれる前歯で、上下2本ずつ生えているのですが、この歯は一生伸び続ける性質があるそうです。
そのため、この切歯が伸びすぎないようにすることが必要になるのですが、シマリスは硬い木などをかじる習性をもっており、そのおかげで切歯が削られて伸びすぎるのを防いでいるのです。
ここでは、シマリスの切歯についてその手入れ方法や伸びすぎた時の、対処法などについてご紹介します。
シマリスの歯の切り方は!?
歯の伸びについては、日頃の観察を欠かさないようにして、定期的に病院でチェックと歯切りをしてもらうことが必要です。
ご自宅で歯のチェックをする場合は、利き手ではない方の手でシマリスを仰向けに軽く持ち、親指でアゴの下あたりをやさしく下向きに軽く押さえます。
利き手で鼻のあたりを軽く上に押し上げたり、顔全体をおおうようにすると見やすいでしょう。
また伸びすぎた歯を切る時は、利き手でニッパーのようなハサミを持ち、横からさし入れるようにすれば、口に直接あたることなく安全に切りやすいです。
シマリスの歯が伸びすぎるとどうなる!?
一生伸び続けるシマリスの切歯ですが、硬いものをかじる習性から歯が、伸びすぎるのを防いでいるという仕組みはあるものの、様々な理由により歯が伸びすぎてしまうことも少なくありません。
その原因として挙げられるもののひとつが、『不正咬合』です。
本来であれば、上下の歯がこすり合って適度に削れていく面もあるのですが、不正咬合で歯のかみ合わせが悪くなり、自然に切歯をすりへらすことができなくなるのです。
これを放置しておくと、切歯はどんどん伸びていき食べるのが困難になりますし、内側へ湾曲して口の中を傷つけたり、鼻に当たるほど飛び出して口が閉じられない状態になったりするそうです。
一度不正咬合になってしまうと、完治は非常に困難になるそうですので、定期的に獣医さんのところで長さの調節をしてもらうしかないのです。
原因としては、ケージの金網などかじるべきではないものを、かじってしまった時のダメージにより、歯根が変形したり、炎症を起こすことで歯の形成に障害をもたらすなどが挙げられるようです。
そのためにも、かじる用の木などを入れておくことが必要になりますし、ペットショップなどにはケージをかじるのを防止するグッズなども販売されているようです。
まとめ
シマリスの切歯は一生伸び続けるため、自然の状態でそれをすりへらすことができる習性を持っていますが、そのためには正常なかみ合わせが重要になるのです。
不正咬合などにより、自力で歯をすりへらすことができなくならないよう、普段から硬い餌を与えたりかじり木を設置するなどの工夫をして、いつまでも健康な歯でエサをたべて長生きしてもらいたいものです。