テレビなどで羊の毛刈りをする様子を見たことはありますか?
羊は種類にもよりますが、大人になると体重が100kgを軽く超える巨体になります。
毛がモフモフに伸びると見た目ではわかりませんが、育ち方によってかなり肥満が進む羊もいると言います。
今回は「羊毛」について取りあげ、どのような方法で毛刈りをして刈った重さはどれくらいなのか紹介します。
羊の毛の重さってどれくらい?
寒い冬が終わり春になると、毎年1回の羊の毛刈りが行われます。
だいたい基本的に3~5月に実施されます。
羊の毛刈りの目的は当然セーターなどに利用する羊毛を得るためですが、他にも毛の下で体が肥満になっていないか健康チェックのために毛を刈ります。
羊毛用の品種の羊は毛が伸び続ける性質があるので、毛刈りをしないともっと毛が伸びます。
毛が伸びると体温調節が上昇して、脱水症状を起こして倒れます。
したがって暑い夏に羊が健康で快適な暮らしをするためにも、定期的に毛刈りをします。
毛刈りには昔はハサミが使われていましたが、今は電気バリカンが主流です。
電気バリカンでは体が大きな羊でも、慣れている人なら30分くらいで毛が刈れます。
刈り取られた羊の毛は不純物を取り除き、太さや質などによって選別されます。
その後羊毛に付着している土や脂などの汚れを洗って取り除き、僅かな水分だけを残して乾燥させます。
洗いあがってふわふわになった羊毛はほぐしてから絡まないように油をかけてコーティングして、さらにこれを繊維1本1本にほぐします。
ほぐした繊維を揃えて引き伸ばして細い糸上に仕上げて、やっと紡ぐ作業に入り毛糸の完成です。
このように羊の毛を刈り取ってからウール製品が完成するまで、難しい作業や手間がかかります。
1頭の羊から平均5kgの羊毛が刈り取られます。
この量の羊毛から先ほどの工程で毛糸を作り、大人用のウールのセーターを10枚作る事ができます。
まとめ
羊は毎年1回毛を刈られ、それをウールのセーターなどに加工します。
1頭の羊から羊毛は、5kgほど取れ、そこからセーターを約10枚作る事ができます。
春になっても毛を刈らずに放っておくと羊は健康が維持できないので、春に毛刈りをする事は人と羊の両方にメリットをもたらします。