羊は集団で生活する動物で、集団の中に種類やグループが違う羊を混ぜても仲間を認識することができます。
そして一緒に別のグループの羊と草を食べていても、食べ終わって休む時には同じグループ同士の羊が元のように集まります。
そして種類の違う羊同士が混ざっている時は、出来るだけ同じ種類の羊同士で行動しようとします。
このように羊は仲間意識が強い習性がありますが、それだけではなく人間の顔を識別できる能力が備わっている事がわかりました。
以前、羊は頭が良くないと言われていましたが、最近は知能が高いことが証明され始めてきました。
ここで羊が人間の顔を認識できる能力や、羊の知能の高さがわかるエピソードを紹介します。
羊は人間の顔が識別できる!
家畜を育てる牧場で働く人は、羊は馬や牛と比べて知能が低いので扱いが難しいと言われていました。
馬は人が言う言葉を理解でき、牛は牧草を食べるために放しても食べ終わると自分の牛舎の自分のお部屋に誘導せずに帰れるそうです。
一方、羊はシープドックなどの誘導が必要です。
しかし、イギリスのケンブリッジ大学が、ある実験結果を発表しました。
動物が人間の顔を認識できるのかを試す実験を行い、羊でも行いました。
有名人の顔写真を出してその下から餌が出てくる仕組みです。
その仕組みを覚えさせた後、餌を出してくれる顔の隣に別の顔を出したらどうなるかを試しました。
すると羊は10回中8回、迷うことなく餌を出す人の顔写真の前に進んだそうです。
写真は白黒の静止画だったのですが、その程度の画質で区別がつくのは顔を覚えている可能性があります。
ケンブリッジ大学では他にも羊の能力を知るための研究を進めており、色分けの違いが認識できるかを調べるテストも行っています。
これはラットにはできませんでしたが羊は7回繰り返して成功しています。
これはサルや人間と同じレベルの結果だと発表しています。
まとめ
まだまだ研究を進めて行く段階ですが、これらの実験で羊に学習能力がある事がわかります。
白黒の静止画ですが、複数回も続けて同じ顔を選んでいるという事は顔を認識できているのだと考えられます。
羊の能力に合わせた教え方をしたら、もっと学習能力を発揮して飼育が楽になるのかもしれません。
羊は今まで知能が低いと言われていて、飼育する人もそう決めつけて羊と接していました。
しかし接し方や飼育方法を羊の能力に合わせると、様々な能力を発揮してくれそうです。