夕方になるとどこからともなく飛んでくるコウモリ。

私の住んでいる地域でも、夕方になると大群で飛ぶコウモリを見ることが出来ます。

コウモリは大きく2つのグループに分けられます。

そのうちの一つ、オオコウモリは視覚に頼って飛び、果実や花の蜜を主食とします。

エコーロケーションをしない種がほとんどです。

もう一つのグループ、小型コウモリはあまり視覚に頼らず、超音波を発してエコーロケーションをします。

小型コウモリの主食は昆虫ですが、ほとんどの種は雑食性です。

エコーロケーションとは、コウモリが超音波を発して様々な情報を得ることをいいます。

では、コウモリは体のどこから超音波を出しているのでしょうか。

コウモリ 超音波 どこから

コウモリの超音波はどこから出ているのか

意外なことに、コウモリの多くの種は声帯を震わせることで口から超音波を出します。

超音波と聞くと想像してしまうような、何か特別な波動を発信しているのではない、というのは驚きです。

コウモリの超音波は、ただのコウモリの声です。

人間も声帯を震わせて声を出します。

コウモリの声の周波数は人間が聞き取ることができないほど高く、その人間の可聴域を超えた音を超音波と呼んでいます。

口から超音波を出す種のコウモリは、声帯を上手に使って様々な周波数の超音波を発しています。

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コウモリの中には、わずかですが鼻から超音波を出す種もいます。

キクガシラコウモリなどのひだや突起のある鼻を持つ種です。

キクガシラコウモリは北海道から南西諸島まで日本全国に分布しています。

この種のコウモリは、鼻が大きく複雑な形をしています。

鼻葉という鼻の周りの部分が発達しているために複雑な形になっており、この鼻葉から超音波を出します。

コウモリと同じくイルカもエコーロケーションをすることで有名ですが、イルカには声帯がありません。

頭の前の方、おでこのあたりにあるメロンと呼ばれる器官に鼻からでた音を集中させ、超音波を発します。

超音波を発するための特別な器官もっているところがコウモリとの違いです。

奥行き100メートルの海蝕洞に生息していたキクガシラコウモリ

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まとめ

なんだか特別な交信手段のように感じる超音波。

この超音波を、コウモリが他の多くの動物と同じく口や鼻から出していたのですね。

コウモリにとって超音波を発することは、人間が声を出すのと同じ感覚なのかもしれません。

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