白菜と言うと鍋料理を思い描く人が多いです。
スーパーなどに出回るのが、冬の時期と言う印象を持っているでしょう。
ヨトウムシの被害はないのでは?
と考えてしまいます。
しかし、白菜は1年を通して生産されており、地域によって生産時期が変わっているという訳でもありません。
ヨトウムシの活動している時期にも、白菜は畑や家庭菜園などで生産されている事になります。
白菜にも、ヨトウムシ対策が必ずといっていいほど必要になるのです。
白菜をヨトウムシから守る対策はあるのか?
白菜が市場に出回る時期が多くなるのは、10月頃から翌年2月または3月ごろです。
しかし、これは専業農家による秋まきの白菜である事から、出荷時が真冬なります。
但し、白菜は1年を通して生産流通している野菜になるので、春まき・秋まきにしてもヨトウムシの活動範囲では必ず白菜の葉が存在している事になります。
ヨトウムシの活動時期はおおよそ3月~10月といわれていますから、春まき白菜はヨトウムシの格好のエサ場といってもいいでしょう。
白菜はアブラナ科の野菜ですから、ヨトウムシにとっては大好物の品種になります。
専業農家は、ヨトウムシ対策を確実に講じているでしょうが、家庭菜園となるとどうしても農薬による駆除対策が行いにくい現状になっていると考えられます。
ヨトウガは、春先に白菜の葉の裏に大量の卵を産みつけるために、卵の段階で駆除するのが一番の撃退法になりますが、この時期を見逃すと多量のヨトウムシが発生する事になります。
幼齢期のヨトウムシは緑をしていて小さい事もあり、見逃す可能性も高いです。
モンシロチョウの幼虫の青虫のように単独行動というよりは、1カ所にかたまっている事が多いので、青虫との判断材料にもなります。
ヨトウムシは終齢期に入ると4cm位の大きさまで成長し、かつ昼間は白菜の根の近くの土の中に潜ってしまう為に、非常に厄介になってしまいます。
ヨトウムシの駆除対策は、早期発見早期駆除が白菜の食害を防ぐ方法になります。
白菜を育てるための害虫対策としては、寒冷紗や防虫トンネルなどを使って、ヨトウガを白菜に近づけさせないことです。
この場合も完全に防御できる訳ではありませんから、これらの処置をしたからといって安心してはいけません。
ヨトウムシの対策の基本は、毎日の葉の裏チェックです。
先ほども紹介しましたが、葉の裏に密集して卵を産みつけるために、チェックを怠ると大変な事態になってしまいます。
葉の裏に卵を見つけた場合には、卵が付着している葉ごとゴミ袋の中に捨てるのが一番です。
すり潰すという方法もありますが、土の中に卵が落ちる可能性も否定できないので、葉ごと除去するのがいいでしょう。
毎日の葉の裏チェックでも、見逃してしまう場合もあるために、次は葉の食害が出ていないかをチェックする事になります。
ヨトウムシの幼齢期は、葉脈だけを残して食害を起こしますから、少しでもそのような前兆が見られれば、徹底的ヨトウムシを探してピンセットや割り箸などで直接捕獲し、ゴミ袋の中に捨てます。
家庭菜園の場合では農薬をあまり使用したくはありませんから、農薬に頼らずに白菜をヨトウムシから守るために、忌避効果のある植物を白菜の近くに植えたり、鉢植えを近くに置く事でも効果を上げる事が出来ます。
忌避効果のある植物は、パセリや春菊等がかなり有効とされていますから、農薬を使用しない場合にはこれらのハーブ系の植物を頼ってみてもいいでしょう。
これらでも完璧とはいえませんから、毎日のチェックは欠かさず行う事が大事です。
まとめ
白菜をヨトウムシから守る対策はあるのか?
について紹介してきました。
家庭菜園では無農薬を前提として作る事が多いですから、どうしてもヨトウムシ等の害虫がよってきます。
逆に言えば虫がいるから安全とも言える訳ですが、白菜を収穫して湯がいたら中から出てきたなんて事はさすがに嫌ですからね。
アブラナ科の野菜を育てる場合には多少手間暇を要しますが、毎日の葉の裏チェックを欠かさない事が害虫被害を少なくさせる方法と言っていいでしょう。