いちごは、クリスマスやお誕生日などのケーキ類やいちご狩りなど、生活の中には欠かせない存在となっています。
いちごは、当たり前の様に店頭に並び、食べたい時に食べられるので、次から次へと生産されるものだと錯覚しそうですが、実は、いちごは大変病気にかかり易く、虫が発生し易いのだと聞きました。
これから、いちごとヨトウムシについて調べます。
いちごに発生したヨトウムシの駆除方法!
鉢植えやプランターなどでの栽培なら、「農薬を使わずに、ヨトウムシを駆除する」ことも可能の様です。
手作業によるヨトウムシの駆除について説明します。
- 防虫ネットなどで、鉢(容器)ごとすっぽり覆う
ヨトウガに卵を産み付けられない様にするには、効果が期待できる様です。
- 赤色の物を置かない
ヨトウガ(親虫)は、赤い物に引かれる性質があるため、いちごの近くには赤い物を置かない様にしましょう。
中には、わざわざ、防虫ネットの上に卵を産む個体がいるので要注意だそうです。
- ヨトウムシの好物を置く
ヨトウムシは「米ぬかが好き」という情報があるそうです。
容器に米ぬかを入れ、いちごの根元に埋めておきましょう。土に潜るはずの個体が、米ぬかのニオイに誘われて、中に入っていくそうです。
個体の駆除の効果に、期待が持てるといわれています。
- 毎日観察
できる限り、いちごの隅々まで異変がないかを観察することが、ヨトウムシの早い駆除につながる可能性がある様です。
- 見えない個所を観察
外からでは見えない葉の裏や、物陰を重点的に観察しましょう。
葉の裏に卵の塊を見つけたら、葉ごとちぎって速やかに処分しましょう。
葉が透けた様になっていたら、卵から孵って間もない幼虫が食べた証拠なので、裏を必ず確認し、幼虫が見つかったら葉ごとちぎって処分しましょう。
ちぎった葉を、いちごの下に落としただけでは、また這い上がる可能性があるといわれています。
- 幼虫の色と大きさに注目
黒くて大きな(おおむね5cm以上の)個体を見つけたら、それは、間もなくサナギになる終齢幼虫なので、速やかに駆除しましょう。
また、葉などが食い荒らされているのに犯人(ヨトウムシ)が見つからなかったら、土の中に潜っている可能性が高いので、夕方、もう1度、いちごの周辺を探してみましょう。
いちごの根元を掘ってみると、ヨトウムシがゴロゴロ出てくるという話も聞きます。
終齢幼虫は、夕方から活動を始め、散々いちごを荒らし、明るくなると土の中や物陰に隠れるそうです。
いちごに使うことができる国から認められた農薬は数多くあり、「苗の時期から使える薬剤」から「収穫前日まで使える薬剤」まで、ヨトウムシ駆除に困ることはなさそうです。
時間がないなど、忙しい栽培者は、農薬を効率良く利用しているということです。
いちごに発生したヨトウムシに効果がある農薬は?
いくらヨトウムシを駆除したいからといって、早い時期から農薬を使うのは、怖いと思う栽培者も多いでしょう。
現在では、幼虫の成長時期に合わせて、使っても良い国が認めた農薬があるそうです。
使う場合は、説明に従いましょう。
苗から収穫前の時期に使える
いちごに発生したヨトウムシの駆除に使う様です。
- アファーム乳剤:収穫前日まで、2回以内
まけば すぐに効果が出ることが期待され、土の中でもすぐに分解されるので、安全といわれています。
- ロムダンフロワブル:収穫前日まで、2回以内
個体の食欲を抑え、弱らせる効果がある様です。
効果が長く続き、雨にも強いといわれています。
- バリアード水和剤:収穫前日まで、3回以内
益虫に対しては優しく、害虫にのみ効果が期待できる様です。
良く浸透して、長くとどまるので、効果が長く続くことが期待できるそうです。
- フェニックス顆粒水和剤:収穫前日まで、2回以内
害虫の筋肉を縮めさせ、動きを封じ込め、駆除につながる効果が期待できる様です。
終齢幼虫には特に大きな効果が期待できるといわれています。
植え付けから収穫までの全過程で使える
- ランネート水和剤:育成の初期、4回以内
- カスケード乳剤:収穫前日まで、3回以内
- マッチ乳剤:収穫前日まで、4回以内
- アグロスリン乳剤:収穫前日まで、5回以内
- アディオン乳剤:収穫前日まで、5回以内
- マブリック水和剤:収穫前日まで、2回以内
- コテツフロアブル:苗の時期から花の時期、2回以内
- デルフィン水和剤・レピタームフロアブル・クォークフロアブルゼンターリ水和剤:それぞれ独立した農薬の様ですが、混ぜて使うこともできるそうです。その場合、「合計で4回まで」を限度としなければならないと決まっている様です。
まとめ
いちごに発生したヨトウムシをできるだけ農薬を使わず駆除したいなら、個体が塊でとどまっている卵の時期と孵化して間もない時期を狙った方が良いことが分かりました。
「口に入るものだから」と、昔は農薬が大きな問題になった記憶がある中で、現在では、益虫や、環境、また体には害が最も少なく、土の中で分解される安全性の高い農薬が開発され、苗の時期から使うことができる薬剤もある様でした。
いちご農家や、栽培者の努力もさることながら、いわゆる「残留農薬」という怖いイメージからは縁遠い農薬が次々に開発され、ヨトウムシなどの「害虫にだけ効果が期待できる薬剤」がたくさんあることに驚きました。