日が落ちた夜の空を舞う生き物たちのなかに、ムササビとコウモリがいます。
ムササビは夜の森で観察対象として親しまれ、コウモリはその独特なシルエットからさまざまなキャラクターに用いられています。
哺乳類でありながら空を飛翔することができるムササビと、コウモリにはどのような違いがあるのでしょうか。
飛び方や食性など・ムササビとコウモリの違いとは?
哺乳類という大きなグループでは同じムササビとコウモリですが、ムササビはネズミ目リス科リス亜科ムササビ属に属しており、コウモリはコウモリ目(翼手目)に属している動物です。
ムササビの体長は27~49センチメートル、コウモリの体長は38~60センチメートルです。
それぞれの個体差があるため、体長だけをみると似ている場合もありますが、ムササビにはふわふわの毛を持つというコウモリとの違いがあるため、識別はむずかしくありません。
また、比較的近い体長ながらも、体重700~1500グラムのムササビに対してコウモリの体重は5~11グラム程度です。
この体重の違いは、ムササビとコウモリの骨格の作り、筋肉や脂肪の付き方の違いによるものです。
ムササビもコウモリも体にある飛膜を使って空中を移動しますが、飛膜の使い方にも違いがあります。
森の座布団と表現されるムササビは飛膜を広げて滑空し、樹木から樹木へと移動をおこないます。
コウモリはムササビの滑空とは違い、飛膜を羽ばたかせて空中を移動。
羽ばたかせる動きは、推力を与えることになるため、コウモリはムササビよりも遠くへ飛ぶことが可能です。
ムササビの食性は植物を好み、ドングリやカキの果実、ケヤキやカエデなどの若葉など季節に応じた餌を採ります。
基本的に植物だけを食べるムササビに対して、コウモリのは違いさまざまな餌を食べます。
もちろん、コウモリのなかにも植物を好む種類もいますが、昆虫を食べたりカエルを食べたりする種類、なかには血液を好むコウモリも存在します。
まとめ
ここまで、ムササビとコウモリの違いについてみてきました。
フワフワな毛を持つムササビとスリムな体つきのコウモリでは、確かに見た目から違いがあります。
また、空を飛ぶ生き物同士でも飛び方や食性にも違いがありました。