ちょっとした体調の変化にも注意しなくてはいけないのは飼い主のつとめですが、モモンガの場合は自らの不調を訴えてくることはないため、日頃の観察により異変にいち早く気付くことが重要になるでしょう。
例えばエサの食べ方や残り具合、排泄物の状態や遊んでいる姿などからも、ある程度の把握ができますよね。
また、病気や不調の傾向や知識を持っておけば、適切な対応ができるかもしれません。
ここでは、飼育割合の多いフクロモモンガがかかりやすい病気とその症状についていくつかご紹介します。
モモンガがかかりやすい病気の症状は!?
代謝性骨疾患
骨の生成に異常が起こる病気の総称で、くる病や骨軟化症,骨粗しょう症などが知られていますが、フクロモモンガの実に4~5割に発症しているともいわれます。
原因は、骨の生成に必要なカルシウムやリンの不足やバランス不良や、それらの吸収を促進するビタミンDの不足などが認められているようです。
主な症状としては、活発さがなくなりあまり動きたがらなくなったり、足などの麻痺、他にも関節が腫れたり骨がゆがんだり骨折しやすくなったりというものがみられます。
栄養バランスを考えたエサを与えることが一番の予防法になりますが、特にカルシウムとリン,ビタミンDを適切な比率で摂取できるようにすることが大切なのだそうです。
食事に約1%のカルシウムと0.5%のリン、1500IU/㎏のビタミンDが含まれるのがいいという報告もあるようですが、摂取しすぎると逆効果になるともいわれますので、情報として頭に入れておくといいでしょう。
自傷
1~2割のフクロモモンガに発生しているといわれます。
原因としては、外傷など身体的なものとストレスなどの心理的なものがありますが、傷口をさらにかじってしまうことで感染症などに発展して命にかかわる恐れもありますので、ささいな兆候を見逃さず、その直接的な原因をいち早く解消することが必要になるでしょう。
環境改善や通院のほか、かむこと自体ができないようエリザベスカラーの装着なども、一時的であれば試してみる価値はありそうですね。
ペニス脱
フクロモモンガのオスのペニスの先端は2つに分かれており、性成熟するとそれを出したり引っ込めたりできるようになるそうです。
それが長時間出たままになっていると乾燥したり周囲の毛がからみついてしまってもとに戻らなくなってしまうという症状です。
長くこのままの状態でいると、赤黒く腫れてきたり黒くなってしまいますので、早めの発見が重要になるでしょう。
下痢
フクロモモンガの病気の1~2割を占めるのが消化器官系のトラブルなのだそうです。
原因は様々ですが、細菌や寄生虫によるものや消化不良、体に合わないエサなどが挙げられるでしょう。
排泄物である程度の状態は把握できますので、早めに病院に連れて行って投薬などを行うことが大切ですね。
まとめ
病気は早期発見と適切な対応が重要になります。
かかりやすい病気についての知識を持ち、普段の生活で未然に予防できるようにしたいものですね。