世界中には4万種類以上のダニがいると言われていますが、人の住環境に存在するダニは100種類ほどで、日本の家屋には20種類程度のダニが見られるそうです。
ここでは、山や草むらにいるダニと家屋内にいるダニについて、簡単にご紹介していこうと思います。
目次
山にいるダニの種類は?
山や草むらにいるダニは、マダニといわれるものです。
日本でよく見られるマダニは数種類います。
キチマダニ
- 日本全土の平地によく見られ、冬でも活発に活動。山地にも多い
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本猩紅熱、野兎病を媒介する
フタトゲチマダニ
- 日本全土、特に九州から近畿地方に生息。都市部や市街地にも
- 両性生殖系と単性生殖系がいて、関東より西側では単性生殖系が増加中
- SFTS,日本猩紅熱を媒介する
オオトゲチマダニ
- 全国的に分布するが、人を吸血しない
タカサゴキララマダニ
- 東南アジア、日本では西日本と南西諸島に生息します
- イノシシをおもに吸血、幼ダニは葉の裏に集まる
- SFTSを媒介する
ヤマトマダニ
- 日本全土、特に関東、東北、北海道の山林に多く生息します
- 日本猩紅熱、脳炎ウイルスを媒介する
シュルツエマダニ
- 北海道、東北、本州中部の標高の高い地域に生息します
- ライム病を媒介する
以上の6種類が日本でよくみられるマダニです。
郊外の山や、森の草むら、広い公園や河川敷の草むら等に潜み、側を通る人間や動物に飛び移れる機会を狙っているのです。
家の中にも数種類のダニが存在します!!
家の中でも複数のダニが生息しています。
代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
チリダニ
- 家の中にいるダニの8~9割を占めます
- 刺したりしませんが、死骸や糞がアレルギー疾患の原因となります
- 大型のダニの餌になります
イエササラダニ
- 全体の約1割を占め、湿気を好む傾向があります
- 刺したりはしませんが、増えると大型ダニの餌になります
ツメダニ
- 人に対して被害が出るのはこのツメダニです
- 刺されると痒みと痛みを伴い、腫れたり他の病気への感染の原因になります
コナダニ
- 刺したりはしませんが、食品(特に保存状態が悪い場合)や農作物、医薬品にも繁殖します
- 高温多湿を好み、秋や冬になっても弱りません
ホコリダニ
- 生態系はまだ不明な部分が多い
- 花や果樹、農作物によくみられる、特に冬場に増加する
- 刺したりはしない
ニクダニ
- 貯蔵している食品(多湿により変性したもの)やカビに付きやすい
- 刺したりはしない
- 冬にも発生する
室内でもこれだけのダニが生息するのです。
動物が運んできて家の中で繁殖するダニもいますが、ここではそれは除外してご紹介しました。
まとめ
ダニの種類やその性質を簡単にご説明してきましたが、いかがだったでしょう?
アレルギー疾患の原因や病原菌を媒介すると聞くと、なんだか心配です。
屋外でのダニ予防は皮膚を出さないように気をつけること、屋内のダニ予防は掃除や洗濯で家の中を清潔に保つことだと思います。
定期的に掃除するのが、ダニ退治のポイントなのかもしれません。