イカはお刺身はもちろん、天ぷら、煮つけ、塩辛、みりん干しなど日本人にとって身近でとても人気あります。
イカは種類も多く、日本近海には140種類ほど生息していると言われています。
「アオリイカ」「アカイカ」「ケンサキイカ」「コウイカ」「スルメイカ」「ソデイカ」「ホタルイカ」「ボウズイカ」「ヤリイカ」など、名前を聞いて馴染みのあるものも多いですね。
2017年現在では、日本で流通され、店頭で販売されているイカで毒を持つものはいないようです。
しかし世界では、毒を持つイカも存在します。
今回は、毒を持つイカの種類について解説していきましょう。
毒を持つイカの種類って何?
世界の海には、約450種類ものイカが生息しているとも言われています。
その中には、確かに毒を持つイカもいるようです。
インド太平洋の北部沖オーストラリア、南ニューギニアなどの海には「ミナミハナイカ」という猛毒を持つイカがいます。
体長は6~8㎝ほどで、小ぶりですが、体は赤、黒、オレンジ、白など鮮やかな色彩を持ちます。
「海のカメレオン」とも呼ばれ、外敵から身を守るために、いつでも背中の模様が変えられるそうです。
筋肉には猛毒をもっていますが、まだその成分は解明されていません。
ただその毒は、ヒョウモンダコと同程度というほどですので、かなりの有毒です。
ちなみにヒョウモンダコは、猛毒のテトロドトキシンが含まれることでも有名です。
毒の威力は、青酸カリの1000倍ともいわれていますので、咬まれたら恐ろしいことになります。
今のところ、ミナミハナイカが人為的に持ち込まれる可能性は、ほとんどないようです。
しかし気候変動などで、海水の温度が上がり日本に漂着することもあるかもしれません。
まとめ
イカにも、ミナミハナイカという毒を持つ種類がいることがわかりました。
この他珍味であるイカの「墨袋」と間違えて「毒袋」を食べて、手足のしびれ、全身の皮膚に紫色のまだら模様などが浮かび上がる、イカ特有の中毒症状を見せた男性が、命を落とすということもありました。
イカの毒袋には、ふぐ毒の200倍の毒性がある毒素ゲソニンムルゴボングが、含まれているようです。
イカの調理者には、この毒袋を取り除くためのちゃんとした資格が必要だそうです。
毒袋の存在などあまり知られていませんが、イカにも毒があることを知ったうえで調理することも必要です。