「ことわざ」には動物が登場することがよくあります。
犬や豚、狐や猫など数多くあり、狸が出て来ることも。
狸はあまり良い印象がなかったようですが、本当のところはどうだったのでしょうか?
ことわざとその由来についてご紹介します。
狸にまつわることわざと由来は!?
狸寝入り
都合の悪いときなどに、わざと寝たふりをすること。
由来はタヌキはもともととても憶病な動物なので、ビックリしたときなどに一瞬気絶してしまいます。
この姿が眠ったように見えることからきています。
人をだますと言われるタヌキなので、これはきっと人間を騙すためにわざと寝たふりをしているんだと思われたようです。
捕らぬ狸の皮算用
まだ手に入れていない、手に入るかどうかも分からないうちから、それを当てにして儲けを考えたり計画を立てること。
由来は、猟師がまだ捕まえてもいないタヌキが手に入ると決めつけ、その毛皮を売ればいくらになるかと計算することからきています。
算用とは、金銭などを計算する「勘定」の意味。
内容を知ると、そのままの意味なのですが、何故タヌキなのか?
これは人を騙すと言われるタヌキをあえて使うことにより、更に現実味がないことを伝えています。
捕ってもいない、ましてや捕れるかどうかも分からないものに対して、計算することは意味がなく愚かだということです。
狐と狸の化かし合い
ずる賢いくせ者同士が、お互いに騙しあうこと。
昔話から由来しているようで、その内容は狐が美人に狸がおにぎりに化け、狐は空腹に耐え切れず、おにぎりを食べようとして狸に負けたというものです。
様々な説のひとつです。
同じ穴の狢
同じ穴の狸、狐や一つ穴の狐、狢など同じようなものもあります。
一見無関係に見えても、実は同類、仲間であることの例えということ。
多くの場合悪者に使用され、この「仲間」というのは、悪いことを一緒になってする仲間という意味になります。
由来は、「狢(むじな)」とは主にアナグマのことを指し、地域によっては狸やハクビシンなどを指すこともあります。
穴を掘ることの出来ない狸は、穴掘りの上手なアナグマに古い巣を利用したり、時には同居することもある、ということから。
まとめ
あまり良い意味で使われるものではなく、印象は良くなかったようです。
そもそもタヌキは人を騙す、なんていうことはありません。
これは夜遊びしすぎて朝帰りした言い訳に、狐や狸に化かされて帰ることが出来なかったと、言ったとも言われています。
色々な説があるので、調べてみると面白いですね。
ことわざは上手く表現しているなぁと感心することも多く、勉強になりますよ。