日本では、タヌキは一般的に飼育することは出来ない動物です。
「鳥獣保護法」で定められており、例外として病気やケガをした個体を保護した場合に、申請して飼育出来るようになります。
タヌキを飼ってみたいと思う人も多くおり、もし見つけたら連れ帰れば飼育出来るんだ!
と思う方もいるかもしれません。
しかしそこには危険が潜んでいます。
野生のタヌキの病気ってどういうもの?
野生のタヌキを見かけ、どうも様子がおかしいし捕まえてみよう。
タヌキは憶病で警戒心の強い動物であり、簡単に捕獲出来ないので出来ればきっと何かがあります。
動物を保護することは良いことではありますが、中には人間にとってもかなり危険な病気が、潜んでいることがあるので注意が必要です。
数年前にも、ニュースに取り上げられたりすることもあった「疥癬(かいせん)症」。
これは、ヒゼンダニという小さいダニに寄生されることで発症し、強いかゆみを引き起こす皮膚病です。
かゆくて掻きむしり、皮膚が全面に出て来ることもあります。
免疫力が弱ってくると、全身にダニが増殖してしまい、皮膚が硬化します。
フケ状になって剥がれ落ちたり、その姿は無残であり直視出来ない程になります。
なんとか助けてあげたいところではあるのですが、怖いのはこの原因であるダニが人間や犬、猫などにもうつること。
安易に近づくと自分にうつり、更に被害が拡大する恐れもあります。
野生のタヌキは田舎の山奥にしかいない、と思われがちですが、実際は東京都内で見つかったこともあります。
夜行性のため、雨の夜道に出没する可能性が高いので、犬の散歩などには念のため注意してください。
まとめ
もしも様子のおかしいタヌキを見つけた場合、安易に手を出さず市の担当者や、専門の業者などに相談してみましょう。
状況を説明すれば、ある程度のことは分かるはずです。
保護出来たとして、一生懸命世話をすることもやり過ぎはいけません。
また自然に返さなければならないので、あまり飼育下に慣れてしまうと自然界で生きられなくなり逆に苦しめることになり兼ねません。
野生の動物に対しては、ペットの感覚ではなくよく考えてから行動するようにしましょう。