世界各国では土地の近代化が進み、地下の工事が進んでいます。
そして、それがきっかけに過去の動物がわかることがあります。
時々日本でも、恐竜や古代の植物などの化石が見つかっていますよね。
その中に実はゾウの化石も見つかっているのです。
日本にゾウがいたんですよ!
昔は日本にもゾウがいたんです!
ゾウは、説明もいらないぐらいメジャーな動物で、特徴的な長い鼻と大きな耳、そして陸上の哺乳類の中で最大の大きな体を持っています。
また、映画やアニメにも登場することも多いですが、一般的に見れるのは、動物園か、サーカスか、サファリパークなどの特別なところのみとなっています。
そのため、日本にはいないと思われていますが、実は昔にゾウは日本に住んでいたことがあります。
はっきりとした時代はまだわかりませんが、大体65~42万年前にはいたといわれているナウマンゾウです。
約2万年前ごろから衰退していき、1万5000年前ぐらいまで生息していました。
ゾウ目ゾウ科と同じ仲間で、現在のアジアゾウと近いといわれています。
大きさは現在のゾウに比べると、やや小ぶりで肩幅2.5~3m位です。
氷河期の寒い気候に合わせて、皮下脂肪が発達していて前身は長い体毛で守られています。
牙がとても発達していて、オスは長さ240cmもあります。
また、小さいながらメスにも60cm程度の牙がありました。
発見されたのは明治時代初期に、ハインリッヒ・エドムント・ナウマンという外国の方によって発見、報告されました。
その後1921年には浜名湖の工事現場で、牙、歯、下顎の化石が発見されています。
研究の草分け的存在のナウマンさんにちなんで、ナウマンゾウと和名が定められました。
その後も、1962年~1956年の長野で実施された発掘では、たくさんのナウマンゾウの化石が見つかりましたし、1976年には東京の地下鉄都営新宿線浜町駅付近の工事中に、3体のナウマンゾウの化石が発見されています。
1998年には、北海道湧別東芭露の森林沿いの沢で奇妙な形の石を発見し、研究の結果ナウマンゾウの化石ということが判明しています。
そして、そのナウマンゾウの化石と共に、旧石器時代の石器や骨器が見つかっていますので、当時の人間の狩猟の対象だと考えられています。
まとめ
今は、特定の場所でしか会うことができないゾウで、海外の動物というイメージが強かったですが、実は日本にも生息してました。
すごく、昔の65万年前という想像以上に昔でしたが、この時代に生息してるナウマンゾウも人間にとっては欠かすことのできない動物だったようです。
今のゾウよりも牙も、体毛も長かったそうですが、やはり、日本にもゾウがいたことがなんだかうれしいですよね。
博物館に模型として展示していることもあるようなので、機会がありましたら見に行きたいものです。