名前の通りに体にハサミを持つハサミムシは、日本を含む世界各地に分布しています。
ひとくちにハサミムシとはいっても、その種類は多く日本では約40種類が確認され、世界を見渡すとその数は約1930種類以上です。
それでは、どのような種類のハサミムシが生息し、どのような特徴を持っているのでしょうか。
ここでは、日本に生息するハサミムシを取り上げてご紹介します。
日本でみかけるハサミムシの種類
日本全国に生息するコブハサミムシは、クギヌキハサミムシ科コブハサミムシ亜科に属し、ハサミムシのなかでも翅を持つ種類です。
山地性のため、2月~11月の山地の植物付近や河原の石の下などで姿をみかけます。
赤茶がかった黒色の体色、体長は約12~19ミリメートル程です。
コブハサミムシの種類だけにみられる特徴的な生態として、メスのハサミムシは孵化した子虫に自分の体を餌として与える行動が挙げられます。
北海道を除く日本各地に生息している種類の一つがコバネハサミムシです。
キアシハサミムシとも呼ばれ、ハサミムシ科ハサミムシ亜科に属しています。
4月から10月にかけて、平地や海辺などのゴミが集まる場所で比較的多くみつかります。
体長は約11~15ミリメートルで黒色の体色。
乳白色の脚と触角の一部が白くなっているのが特徴です。
キバネハサミムシは、北海道と中部以北の本州に生息するクギヌキハサミムシ亜科に属する種類です。
黄褐色の前翅を持ち、体長は約12~20ミリメートル。
キバネハサミムシのハサミの特徴としては、太くて短いハサミと細長いハサミを持つタイプに分かれることです。
ことなるハサミの形状はオスのキバネハサミムシにみられ、メスのハサミは他の種類と同じく直線的でハサミのあいだの空間が狭いのが一般的です。
クギヌキハサミムシ科キノボリハサミムシ亜科に属するエゾハサミムシも日本各地に生息している種類です。
体色は黒褐色で体長15~20ミリメートル、山地で姿をよくみかけます。
コブハサミムシと同じく翅を持ち、飛ぶことのできる種類のハサミムシです。
まとめ
ここまで、ハサミムシの種類や特徴について紹介してきました。
かつては世界に1000種類以上、日本では20種類以上だったハサミムシも、近年では倍におよぶ種類の数が確認されています。
地球上にはいまだ未踏の地も存在しているため、ハサミムシの本種や亜種など、まだまだ新しい種類がみつかる可能性を秘めています。