鹿は山や森林の多い日本ではとてもなじみの深い動物です。
古くから日本人の文化に大きな影響を与えている鹿ですが、日本文化における鹿の歴史について色々と調べてみましたので是非参考にして下さい。
鹿の日本文化の歴史について
鹿の日本文化の歴史は、大昔から食肉・皮・角の産物の利用や、神の使いとして人々に崇められてきました。
縄文時代では、衣服や食料の供給源としてシカを狩猟していましたので、近い距離で鹿と人間は関わっていました。
その後、西暦500年頃に韓国の革工人たちにより皮の加工技術が日本に伝えられました。
長い文化と多くの経験や工夫を重ね、日本では鹿の皮を使った独自の製品が次々と作り出されるようになったのです。
鹿の皮は馬や牛の皮よりも加工がしやすく、柔軟で丈夫なのが特徴です。
古代から江戸時代にかけては鎧や兜、刀・矢筒の紐、飾り、クッション、小物用の袋(煙草、巾着、鼻緒など)蹴鞠、革手袋・革足袋、手甲、革羽織、火事装束・半天などの製品が作られていました。
現代では衣料用品、袋物用品、バッグ・小物用品、靴用品、スポーツ用品、剣道・弓道用品の素材、宝石・眼鏡・漆器の袋や拭きもの、ピアノ部品、印伝革製品と、ライフスタイルの変化に合った製品が作られています。
また、鹿は日本各地で古くから信仰の対象とされています。
神社で飼っている鹿は神鹿(しんろく)と呼ばれ、神の使いとして扱われていますが、有名なのは春日大社、鹿島神宮、北口本宮富士浅間神社などの歴史のある古い神社です。
室町時代では神鹿殺しは重罪で死刑になりましたが、現代でも条例で刑罰の対象になります。
鹿にまつわる占いもあるようですね。
古墳時代には、鹿の肩甲骨を焼いて亀裂の大きさで吉凶を判断する太占(ふとまに)と呼ばれる占いが盛んに行われていました。
他にも音楽では鹿の鳴き声を表現した楽曲があります。
また、季語として和歌で詠まれ、歌集に収められています。
「鹿」は秋の季語で、鹿の子供の「鹿の子」は夏の季語になります。
まとめ
大昔から日本人は鹿の皮を使って生活用品や伝統工芸品を次々と作り出しました。
また鹿は神聖な動物として人々から大切にされてきたのですね。
鹿は日本人の生活と密接に関わりがあり、様々な文化を生み出している事がわかりました。