百獣の王ライオンの持つ立派なたてがみ。
かつてそのたてがみは、生物学者たちの論理として、たてがみの量がライオンの識別形態になると考えられていました。
しかし、たてがみの色や量は、外気温などによって影響を受けます。
例えば、ヨーロッパや北アメリカなど外界温度が低いところで飼育されているライオンは、より多量なたてがみを持ちます。
逆にセネガルやケニアの東ツアボ国立公園では、たてがみのないオスも報告されています。
テストステロンがたてがみの成長と結びついているため、去勢され生殖腺が除去してテストステロンの生産も抑えられ、しばしばたてがみが非常に薄かったり生えなかったりするのです。
ライオンのたてがみの年齢の変化!
たてがみは、オスライオンにしか生えていません。
そのオスライオンも、赤ちゃんの頃にはまだ生えていません。
たてがみの生える年齢は、1歳頃から少しずつ顔の周りの毛が伸びていきます。
2歳頃になると胸にも毛が生え、頭の上に毛のふさができてきます。
そして4歳くらいで完全なたてがみになります。
まとめ
オスの成獣ライオンが持つたてがみは、ネコ科のなかでも独特のものです。
たてがみはオスライオンの外観をより大きくみせ、威嚇的に振舞うためには完璧といっても良いほどの役割を果たします。
それは他の動物やアフリカでの主な競争相手である、ブチハイエナたちと争う場合も同じです。
オスライオンは争いによって強さを示すのではなく、たてがみの色でアピールすることで無駄な争いを避けています。
たてがみの有無、色、毛の量は遺伝的要因、生育状況、テストステロンの量、気候などに影響されます。
大まかにいって、より黒くたっぷりとしたたてがみを持ったライオンほど、健康でメスライオンに好まれるのです。
多くのメスが首毛をもっています。
ある姿勢を取るとそれがはっきりわかるのです。
その姿は、特に古代の彫刻や絵画などにしばしば現れますが、時にそれは雄のたてがみと間違われたりします。
メスの首毛はたてがみとは異なるもので、耳の下から顎のラインにかけて生えていますが、たてがみというほどの量はなく、オスのたてがみが耳を覆うように伸びてしばしば輪郭を隠してしまう一方で、メスの首毛は気づかれないことも多いです。