みなさんは、「エキノコックス」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?
エキノコックスは、キツネやイヌなどの動物の糞に混じっている寄生虫の一種のことです。
エキノコックスが体内に入り込むことで引き起こされるエキノコックス症は、人間にも感染し、肝臓障害をはじめ重篤な症状を引き起こす恐れのある人獣共通感染症であるため、十分な予防と駆除対策が必要になってきます。
キツネのエキノコックスの予防の仕方
キツネはあまり人には懐かない動物で、躾けにくい動物です。
キツネの性質や習性を考慮すると、ペットとして飼う動物としては不向き な動物ですが、もし飼うならば、感染予防のために次の点に留意してください。
- 川や水溜りの生水は飲ませない。
- エサ以外のものを与えない。(※キツネはイヌ科の動物なので、一般的に犬が食べるものならエサになります)
- 野生のキツネを拾ってくるのではなく、ペットショップなどを介して手に入れる。(※キツネ専門店、エキゾチックペットショップなどで入手が可能です)
また、人間がキツネから感染することを防ぐためには、次の点に留意してください。
- キツネを触ったあとはよく手を洗う。
- キツネに口を介して接しない。
- 野生のキツネに は近づかない。
キツネのエキノコックスの駆除の仕方
エキノコックスを駆除するためには次のような方法があります。
野ネズミの駆除
キツネがエキノコックスに感染する主な感染源は野ネズミです。
野ネズミの駆除は自治体で行っているところもありますが、害虫駆除の業者に依頼する方法もあります。
キツネに虫下しを与える
虫下しを入れたベイト(エサ)を撒き、それをキツネが食べるとキツネの腸内が綺麗になるという仕組みです。
これは実際北海道の一部で実施されており、実際に効果を上げているとのことです。
まとめ
北海道などに旅行に行くと、野生のキツネを見かけることがあります。
子キツネはやはり可愛くて、つい手を触れてしまいそうになりますが、エキノコックスの感染予防のためにもやめておきましょう。
また、エキノコックスはキツネの多い北海道だけで感染すると考えられてきましたが、他府県でも感染の報告があります。
エキノコックスはイヌでも感染しますので、イヌを放し飼いにしないなどの注意が必要です。