猿は、動物の中でも賢いというイメージがありますよね。
ハーバード大学の脳科学の研究チームによると、猿(アカゲザル)が、数字の大小を判別できるだけでなく、足し算までできることを発見したということです。
これまでも猿は足し算ができるという研究結果は発表されていましたが、ただ数字を記憶していただけで、計算しているわけではないという声もありました。
そこで、ハーバードの研究者が研究を続け、改めて、「猿は足し算をできる」と発表したのです。
猿は、数字を暗記していたのではなく、数をちゃんと理解していたことが確認されたのです。
猿の脳は一体どんな風に発達しているのでしょうか。
また、猿の脳の構造は、人間と似ているのでしょうか。
ここで、詳しく説明していきたいと思います。
猿の脳の構造は一体どうなってるの?
人間は、猿の一種であって、同じ種類に属していると言われています。
脳の構造も見た目にもほとんど違いがないそうです。
猿の方が、頭が小さい分、脳の大きさが小さいというだけなのです。
実際に、猿も人間と同じように、言葉を理解したり、簡単な道具を扱ったりすることが可能ですよね。
では、人間と猿の脳の違いはどこなのでしょうか。
人間ができることと猿にできることの違いを見てみると脳の違いが見えてきます。
人間は、短期記憶の能力が可能です。
例えば、瞬時に時刻表を覚えるなどの行為です。
短期記憶で覚えたことは、人間もすぐに忘れてしまいますが、猿にはこの短期記憶の能力が弱いといわれています。
短期記憶は、脳の前頭葉の部分で行われているので、人間と猿の脳の違いは、前頭葉にあるといえるでしょう。
まとめ
人間の脳は、体重に対する脳の重量の比で表すと、動物の中で一番重たいといわれています。
さらに、ほかの動物と比較しても、前頭葉が特別に大きいのです。
前頭葉は、運動を支配する運動野と前頭前野に分かれており、中でも前頭前野が非常に大きく、人間の大脳に占める前頭前野の割合は、30%以上ともいわれています。
その一方で、猿は、5~7%しかなく、比較にならないほどです。
私たち人間だけが、前頭葉の部分が特別に発達したようです。
人間と猿は、似ているようで、全く異なるということがわかりました。