馬と一言で言っても日本には160種類の馬がいます。
それらは大きく5つに分類されます。
スマートな体系で素早い動きをする競走馬や乗用馬である軽種、競技用や馬車になる中間種、パワーがあり農耕や運搬のために改良された重種、公園などで子供を乗せて可愛らしい姿を見せてくれるポニー種、外来の馬種と交雑することなく残ってきた日本固有の日本在来種です。
生きるということは当然食べたり飲んだりしますから、排せつもします。
では馬の糞はどのように処理されているのでしょうか。
馬の糞はどのように処理されるのか?
馬にも個体差がありますから、食べる量も違えば排せつの量も違います。
食事は体重の2~3%、排せつするのは体重の4~5%です。
馬の平均的な体重は680キロです。
すると13.6キロ~20.4キロの食事をし、27.2キロ~34キロの排せつをすることになります。
馬は知らない場所に連れてこられたり、緊張すると糞をします。
競馬場のパドックで、してしまうこともよくあります。
そうした場合は、職員がホウキと塵取りで始末します。
馬は基本的にトイレを覚えませんが、厩舎ではそこら中に糞をして気にしない馬もいれば、特定の場所に山積みにする馬もいます。
野生の馬は、縄張り型の社会構造をしています。
糞は縄張りの主張、誇示として圧倒的な発言力を持っているのです。
縄張りの匂い付けにされた糞は、そのまま土に還っていきます。
厩舎では毎日大量の糞が出ます。
それらは堆肥センターに持っていかれます。
糞は藁と混じっています。
堆肥センターでは、まず水分が60~70%になるように調整し藁と糞を混ぜます。
均一に混ぜられた糞と藁は、ある程度の高さに積まれます。
山が低すぎると蓄熱が下がり上手く発酵しません。
堆肥にするには、発酵を促す温度管理が必要です。
毎日検温して、山を切り返しという作業で混ぜます。
繰り返すうちに量は低くなり、色は濃くなり匂いもなくなり土のようになってきます。
堆肥の出来上がりです。
家畜として馬を育てている場合は、自身の土地や農家の畑を借りてこの作業を行います。
糞は自ら40~60度に発熱していて、60日くらいで量も減り匂いもなくなり肥料に変わります。
更に30日寝かせれば、完熟しほぼ土になるそうです。
馬は、草食動物ですので藁やおが屑の植物性の菌と、馬の出す動物性の菌が混じり良い肥料ができます。
こうして肥料として再生されます。
まとめ
馬の糞は、肥料として生まれ変わります。
馬の糞でできた肥料は質が良く、花や野菜の肥料として人気があります。
しかし馬の糞の量が多くて、肥料の需要が追いつきません。
歴史の中で人間は馬と共存してきました。
近年では、エネルギーの作り方が問題になりいろいろな再生エネルギーが考えられています。
馬の糞から生まれるバイオエネルギーの開発され、馬も人間も地球も幸せになれますように。