2015年に、学校の身体測定の項目から密かに姿を消したものがあります。
それは、座高です。
座高とは、椅子に座った状態での頭からお尻までの長さの事です。
学生の頃は、身長から座高を引くと足の長さが出るので、友達と競い合った記憶があります。
あまり意味を持たないという理由で廃止になりました。
人間は二足歩行をする動物で、体の長さをはかる時の言い方は、身長といいます。
この言い方を使用するのは人間だけで、ほとんどが体長という言い方をします。
しかし、体長は何をもって動物の体の長さとするか違いがあります。
例えば、トカゲなどの尾を持つ動物の場合、頭胴長をもって体長という表現をします。
つまり尾は含めません。
尾を含めた場合は全長といいます。
動物学的には、頭胴長をもって体長とするのが正式ですので、人間の座高の検査もトカゲなら意味をもったのかもしれません。
それでは、鳥類はどのように体長を測るのでしょうか。
羽を広げた姿なのでしょうか。
また、陸上では人間と同じように二足歩行をするペンギンは、いったいどこをもって体長と呼ぶのでしょう。
詳しくご説明いたします。
ペンギンの体長の測り方とは?
ペンギンの体長は、人間の直立時の身体の長さを表す方法で体長を測りません。
鳥類であるペンギンの大きさは、人間の身長ではなく、鳥類に定められた体長の測り方で体長を明記します。
鳥類の体長の表し方は、クチバシの先端から尾羽の先端までの長さです。
その為、人間のように直立時の大きさよりも、大きくなるという事です。
ペンギンを仰向けにした状態で、クチバシの先端から尾羽まで計測します。
鳥類の場合は、クチバシの長い鳥、もしくは尾羽根が長い鳥が、体長が長く表示されます。
その為、日本の最大の体長をもつ鳥は、タンチョウのようにクチバシが長い種類が上位を独占しています。
その為、ペンギンの中で一番大きいエンペラーペンギンの体長は約120cmとされてはいますが、その感覚で実物をみると、約90cm程度で、意外に小さいという感想を持ってしまいます。
しかも、ペンギンの場合は、それぞれの種類のペンギンによって、首の伸び縮みの割合が違う事も多く、体長を正確に判断するのがとても難しい種類の動物と言えます。
まとめ
学校の身長測定の時に、少しでも身長を高くしたいと首を伸ばし、髪の毛を立てて身長測定器に乗った事がありますが、いきなり頭を押さえつけられ、髪の毛も潰されてしまった記憶があります。
動物の体の大きさを測るのはとても難しい問題で、何が体長なのか全長なのか、図鑑や教科書でも間違って表記してしまう事もあるようです。
ペンギンは、体長の長さを人間のようにお互いに自慢し合う事はないとは思いますが、必死に首を伸ばしてクチバシを出して、尾羽をいつもより整えて、体長を伸ばしているかも知れませんね。