歴史の勉強などをしていると、日本でも欧米でも中国大陸でも、必ず英雄とされる人には「名馬」が登場するのではないでしょうか。
それこそ、戦の歴史には名馬は欠かせません。
でも、戦場でなくとも農家や旅商人など庶民の暮らしの中でも、「馬」は特別な存在だったはずだと思います。
そんな身近な存在でしたが、ここ近年では機械化が進んでしまい「馬」と触れ合う機会が激変していますね。
せっかく人間の文明と共に暮らしてきたと言っても過言ではない存在の「馬」について、基本的な事を知って頂けるよう書いてみたいと思います。
馬の平均的な体温は!?
一般的に、「馬」の平均的な正常な体温、つまり平熱は37℃~38℃ぐらいと言われています。
私達人間でも、個人個人で平熱が36℃切ってしまう人も居れば、36.9℃ぐらいの人も居ますよね。
「馬」も個体によって平熱が違いますので、実際お世話をする場合は、当然その馬自身の平熱を把握しておかないと、いざ調子が悪そうな時があっても対処が遅れてしまいますよね。
ではその平熱の測り方についてです。
まず、毎日だいたい決まった時間に測ることを、数日~数週間ほど行いますと平熱が把握できると思います。
馬の体温を測る用に、便利になった現代では、馬用のデジタル体温計があるのですね。
勿論、昔ながらの水銀式体温計でも測れます。
実際、馬の学校の実習などでは水銀式体温計を使用するところもあるようですが、今どきの方達は逆に使い方が分からない人が多いそうですね・・・。
体温を測る場所は、直腸温度を測るそうです。
ワンちゃんや猫さんを飼った事がある方はご存知と思いますが、「馬」も同じようにお尻に体温計を入れて体温を測るそうです。
尻尾をキュッと掴んで持ち上げて、あらかじめ滑りをよくしておいた体温計をさして測ります。
体温計にクリップ等がついた紐を繋いでおいて、測っている時は尻尾に挟んでおくそうです。
もしボロ(粗相)をしてしまった場合、普通に挿していたら体温計も一緒に落ちて壊れてしまう可能性がありますが、こうする事によって落下を防ぐのだそうです。
40℃近い、もしくは超える高熱が出た場合は緊急を要します。
この辺りは人間と同じに考えたら良さそうですね。
平熱より微熱だったとしても、一応診察してもらえれば早い段階で良くなるでしょうから、その馬体の平熱を知っているに越したことはないでしょう。
逆に低体温症という病態もあるそうで、急激に体が冷えすぎてしまったり、何かのきっかけでのショック症状等、他にも様々な原因から起こりえるそうです。
特に、ミニチュアホースは他の種よりもこの症状が出る確率が多いそうなので要注意なのだそうです。
馬の平均的な身長は!?
「馬」の身長は調べてみると、体高で表す様ですね。
体高と身長は何が違うかと言いますと・・・。
多分、馬の身長という事になると、地面に付いている足から首もしくは頭(ヘタすると耳の上まで)の扱いになるかもしれませんが、その様な測り方はまずしてないそうです。
動物の場合、“高さを測るから首を伸ばしてピシッとしててね~“と言っても通じないからでしょうね。
という訳で、馬や犬に関しては体高で表します。
他の動物の場合は上記の身長の事を体高と言う場合もありますが、馬や犬の場合は「肩高」と呼ばれる体の計り方を体高で表記されている様です。
ではその体高(肩高)の測り方ですが、首の付け根のすぐ先にある、ちょっとポコッと出ている「キ甲」と呼ばれている部分の頂点から、垂直に地面までの距離を測定します。
「馬」として、物凄く大雑把に出ているデータを見ますと、平均140cmから180cmとの情報になっていました。
なぜ大雑把と言う使い方をしたかと言いますと、実は「馬」も「犬」の様に“大型犬・小型犬・中型犬“の様な大きさによっての分類があります。
「馬」の場合は、“軽種・中間種・重種・ポニー種“と分類されます。
“軽種”は、俗にいうサラブレッドやアラブの様に速く走る事に特化したした馬の事で、大体140~165cm程です。
次に“重種”とは、農耕や重量物の運搬等に用いられていたため、馬の中で重量級ですね。
平均的な体高は160~185cm程で、大きい個体になれば2mを超えるそうです。
背中ぐらいの高さが2mですと、普通にしていたら頭は見上げるほどの高さなのでしょうね。
“中間種”は、その名の通り軽種と重種の中間とのことですが、体格より性格や性質の中間を兼ね備えてる感じで、どちらかと言えば体高は軽種寄りかもしれません。
平均的には、145~170cmですね。
最後に“ポニー種”ですが、体高が147cm以下をポニーと呼ぶそうで、バラツキが大き過ぎて、平均となると出しづらいですね。
ちなみに、世界で一番小さい馬の「ファラベラ」ですと、平均70~78cmで40cm程度の子も居るそうです。
まとめ
「馬」の検温は直腸温度を測ると知った時に、後ろ足でパカーンとされたりしないのかな・・・と思いながら調べてみましたら、意外と平然と測らせてくれるコが多いみたいですね。
やはり自分の面倒をみてくれる存在として、信頼を置いてくれるんでしょうね。
虎なんかですと、いくら世話をしていても危害を加えてしまう事故を聞いたりしますが、「馬」は昔から一緒に暮らしてきた歴史がある分なのか、人と心が通じやすいのかもしれませんね。
人間よりも大きくて、平熱が少し高い分ほんのり暖かい「馬」に、会える機会がありましたら、是非その心にも触れてみて下さいね。