馬という動物は、大昔から荷物の運搬や人の移動手段として、人間の身近にある存在でした。
交通機関が発達した現代でも、牧場や競馬場などでその姿を見る事ができます。
そんな誰しも一度は目にしたことがある馬ですが、その「たてがみ」に注目したことはありますか?
たてがみというのは、首に沿うように生えた毛の事で、人間でいうところの髪の毛やヒゲにあたります。
馬にたてがみが生えているのは当たり前でしょ?という方も多いと思いますが、実はたてがみには馬が生きていく上で欠かすことのできない重要な役割が隠されていたのです。
この記事では。普段意識しない馬のたてがみのヒミツを紹介していきます。
なぜ?たてがみに隠された馬のヒミツ
自然界において馬を始めとする草食動物は、肉食動物から捕食の対象として命を狙われます。
そこで急所となる頸部をたてがみで覆うことにより、肉食動物などの攻撃から、自分の首を保護することができるのです。
それに加え、たてがみには触覚としての役割もあります。
馬は350度という広い視野を持つものの、身体の構造的に顔をあげて自分の頭上などを確認することができません。
その代わりとしてたてがみを利用することによって、頭の上にある障害物から身を守ります。
また、たてがみの持つ役割は外敵からの防御だけではありません。
寒暖差に合わせて体温を調節する役割もあります。
夏の時期はたてがみによって直射日光を遮る事により肌にあたる熱を和らげ、反対に寒さが厳しい冬の時期になると防寒具のように首周りの保温機能を果たします。
それ以外にも、たてがみは異性へのアピールに使われます。
毛艶が良く、ボリュームのある長いたてがみを持つオスの馬に、メスは魅力を感じるそうです。
まとめ
馬のたてがみには、自分の急所を保護したり、触覚として利用したりと大切な役割を備えています。
また、季節の移り変わりに合わせて体温を調節したり、自身の魅力を異性の馬にアピールする目安にもなります。
これらの役割は、全て馬自身が自然環境の中で生存するためのものです。
普段テレビなどで馬を見かけても意識することの少ないたてがみですが、厳しい自然の中で生き残るために必須ともいえる重要な役割を担っていたのですね。