私たち人間と、羊とのかかわりは太古の昔から続いています。
なんと約1万年前には家畜として飼育していたのだとか。
その利用方法は、食用肉としてはもちろん、防寒具としての毛皮の利用や、羊毛を加工して衣類として活用するなど、幅広いものです。
私たちは、羊毛のことを幅広く「ウール」と呼びますが、そもそもウールとは羊のうちのメリノ種の羊毛の呼称です。
今回はこのメリノ種について調べてみました。
羊のメリノ種の学名は?
羊の学名はOvis ariesといい、特にメリノ種のことをAustralian Merinoと呼びます。
羊の種類のうちでメリノ種ってどんな羊なの?
世界中で飼育されている羊は、実に11万頭、約3000種類にのぼると言われています。
その中で最も優れているといわれるのがメリノ種で、体質が強健で集団を好むので放牧に適しています。
一頭から4.5kgもの羊毛がとれます。
羊毛は毛質が繊細かつしなやかで丈夫で、上質のウールです。
メリノの中でもいくつかの種類に分かれますが、「オーストラリア・メリノ」「ニュージーランド・メリノ」「フランス・メリノ」が有名です。
それぞれの特徴をまとめると、
- オーストラリア・メリノ
特に白さに特徴があります。
繊維が長く、衣類に最も適したウールです。
- ニュージーランド・メリノ
ニュージーランドの山岳地帯のみで飼育されていて、ニュージーランドのウール生産量のうち5%のみの希少なウールです。
その毛は柔らかく丈夫です。
- フランス・メリノ
全世界のメリノウールの中でも、生産量の少ないウールです。
これは飼育されている地域が、極々限られているためです。
羊毛の質に個体差があり、衣類などには不向きです。
そのため、日本では羊毛布団に使用されています。
羊のメリノ種の原産国は?
メリノ種は、スペインが原産と言われています。
それが、その後各国に輸出され、それぞれの国の種との交配し、各地の気候に適応したことにより、現在の数々のメリノ種が生まれました。
まとめ
一言で「羊」といっても様々な種類がいて、その種類の中でもさらに細かく分かれていて、その種類実に3000種。
普段は意識していませんが、調べてみると私たちは何気なく身に付けている衣類や、横になっている布団など、実にたくさんのところでウール製品、メリノ種に接しているんですね。
人間とのかかわりが長く深いこと、そしてそれが現代も続いていることを、あらためて知ることができました。