私たちは普段、何気なく道路を使っています。
近くに出掛ける時は徒歩や自転車で、もう少し足を延ばすなら自家用車やバスを使ったりもします。
もっと遠い場所に出掛ける時や、急いでいる時などは、高速道路を使うこともあります。
信号にさえぎられることなく目的地まで着けるので、とても便利で快適ですね。
さて、この便利な高速道路。
人間以外にも使っている動物がいるのをご存知ですか?
その動物とは、なんと羊。
あの、いかにもおとなしそうでのんびりとした雰囲気の羊と高速道路とでは、なんだかイメージがそぐわない感じがします。
羊にどうして高速道路が必要なのか、ちょっと調べてみました。
アイルランドで飼育されている羊の種類!
アイルランドでは、羊の飼育が盛んです。
畜産では、牛に次いで2位の飼育数となっています。
中でも多く飼われているのが、サフォーク種という種類の羊で、顔が黒く体は白い羊です。
食肉としてはもちろん、毛は羊毛として毛糸や布団などに利用されます。
アイルランドには羊の高速道路があるって本当?
いくらアイルランドで羊の飼育が盛んとはいえ、羊の高速道路があるなんて、にわかには信じられませんね。
でも、本当にあるんです。
羊の高速道路があるのは、アイルランドの南西にある港町・ディングルです。
放牧が盛んな地域で、毎年春になると放牧地を変えるための「移牧」が行われます。
そこで登場するのが羊の高速道路です。
この高速道路は、そもそも車の通行のために作られたものです。
それが、羊の移動ルートと重なってしまったため、羊にも通行許可が出たというわけです。
羊の高速道路利用には、警察官まで出動して整理にあたります。
その光景は、もはや風物詩のようになっているのだとか。
なんだかのどかですが、遭遇してしまったドライバーにはちょっとした災難かもしれませんね。
まとめ
高速道路を使う動物がいるなんて、しかもそれが、いかにものんびりとした雰囲気の羊だなんて、驚きでした。
調べてみると、なるほど納得の事情ですが、羊にも高速道路を使わせてあげるなんて、アイルランドの牧羊の歴史と懐の深さを感じました。
「所変われば品変わる」と言いますが、そのことはどうやら人間だけではなく動物界でも同じことのようです。