多種多様なコウモリ、その種類は1000に及ぶともいわれています。
日本にも私たちが想像している以上の種類のコウモリ、その亜種が生息しているのです。
今回は極寒の地、北海道に生息するコウモリを調べてみます。
寒い環境下でもコウモリは生息しているのでしょうか?
また、冬眠などはしているのでしょうか?
北海道にはどんな種類のコウモリがいる?
熱帯に分類される沖縄では、熱帯に生息する複数種類のオオコウモリが確認されました。
北海道は冷帯に分類されますが、寒い環境ではどんなコウモリがいるのでしょうか。
寒い環境では適応できないのでは?と考えがちですが、ほぼ全域にコウモリは生息しています。
極寒の北部などではあまり姿を確認されていませんが、北海道にもコウモリはいます。
主な種類をいくつかあげていくと、日本全土で見られるアブラコウモリをはじめ、キクガシラコウモリ、ニホンヤマコウモリ、ノレンコウモリなどなど。
北海道にはおおよそ20種類弱のコウモリが生息しているといわれています。
寒さに適応したコガタコウモリ類が多いですね。
北海道でのコウモリの生息地
北海道全域でコウモリを目撃すると述べましたが、種類によって生息地は異なります。
その最たる例がアブラコウモリです。
日本本土であればほぼ全域で目撃されるというアブラコウモリですが、北海道では事情が違います。
北海道でアブラコウモリが生息しているのは一部道南だけで、それ以外の箇所では生息が確認できていないのです。
本州の生き物が北海道では確認されない、という例の一端でしょう。
しかし、そのほかのコウモリは北海道全土で見ることができます。
ですので北海道にはまったくコウモリがいないわけではなく、アブラコウモリをのぞけば大半のコウモリが全土に生息している、という事情なのです。
コウモリは冬眠する?北海道の環境ではどうか
コウモリは寒さや餌の不足など、省エネのために冬眠をします。
本州でも下水管や民家など、場所を見つけてはコウモリが暖をとっています。
それは北海道でも同じですが、冬眠に特徴を持つコウモリがいます。
北海道で見られる「コテングコウモリ」という種類です。
一般的なコウモリの冬眠は前述のとおり廃屋や軒下を利用するのですが、コテングコウモリは枯れ葉の下で冬眠をします。
そんな場所で寒さをしのげるのか?と考えがちですが、雪の多い北海道では枯れ葉を雪が覆ってしまうため、雪の中で冬を越すのです。
分厚い雪に覆われるぶん外界との激しい温度差に悩まされることなく、ある種一定の温度を保ったまま冬を越せる。
雪深い北海道ならではの越冬の仕方ですね。
まとめ
環境が変わることで、生息するコウモリの種類も変わる。
それはおおよそ予想できたことですが、コテングコウモリの特性はまさに自然環境を生かしたものといえますね。
野菜を収穫せず、雪をかぶせて越冬させることで甘みの増したものになる、という話を聞いたことがあります。
それと仕組みは違うでしょうが、雪の下というのは私たちが考える以上の恩恵があるのかもしれません。