コアラといえば、オーストラリアを代表するとても可愛らしい動物です。
日本では動物園で見ることができますが、コアラの子育てとはあまり知られていません。
コアラやカンガルーは、哺乳類の中でも「有袋類」という特殊な種に分類されています。
コアラのお母さんはこの袋の中で、赤ちゃんを育てます。
袋の中で、一体どんな子育てをしているのでしょうか。
コアラの赤ちゃんはどのくらいの期間袋の中で過ごすの?
生まれたての赤ちゃんは体重0.5グラム、体長は2センチくらいです。
体毛もまだ生えていません。
赤ちゃんは生まれてすぐ、自分の力でお母さんコアラのおなかの袋にたどり着きます。
そしてすぐにおっぱいに吸い付きます。
コアラのお母さんのおなかには、育児嚢と呼ばれる袋があり、赤ちゃんはこのあたたかくて安全な袋の中で過ごします。
袋の中で、2つあるおっぱいのうちの1つをくわえて吸います。
お母さんコアラは、赤ちゃんが袋から落ちないように出入り口部分の筋肉を強く締めています。
このことは、異物が出入りを防ぐ役割も持っています。
生後6、7ヶ月まで赤ちゃんは、お母さんのミルクだけを飲んで袋の中で過ごします。
そして生後20週頃、目が開くようになると袋の外をのぞき始めます。
そしてパップを食べたりミルクを飲んだりして過ごします。
このパップというのは、お母さんコアラの糞なのです。
赤ちゃんは、袋の中から直接お母さんコアラの肛門に口先を入れて、食べることが可能なのです。
袋の入り口は下向きになっているので、わざわざ外に出なくていいようになっています。
26~27週頃になると、袋の外へ出てくることも多くなります。
この後は、お母さんコアラにおんぶされて過ごすことになるので、袋に戻ることはなくなっていきます。
まとめ
コアラのお母さんは、おなかにある袋の中でミルクから離乳食まで与えています。
たくさんいる動物の中でも、離乳食を与える動物はコアラくらいではないでしょうか。
コアラの赤ちゃんは、とても小さく生まれてくるので、コアラのお母さんは安全な袋の中で、大切に赤ちゃんを育てていることがわかりました。