海のギャングと言われるシャチや、最強の顎の力をもつアリゲーター達は、ほとんど天敵と呼べる生物がいません。

同じ生態系の中では、それぞれ最強を誇ります。

しかし、図鑑やネットで天敵を調べると、必ずと言っていいほど「しいて言えば」という言葉の後に「天敵は人間」と続きます。

人間は、力では絶対にこれらの動物にはかないません。

その為自らが開発した武器を使います。

恐ろしい程の破壊力を持った武器を操るのは人間です。

確かに天敵にと呼んでもおかしくないかもしれません。

しかし、私達はペンギン達の天敵でもあります。

魚しか食べないペンギンは、私達を襲って来ることはありません。

私達も身を守る為に、ペンギンを攻撃する事はありません。

しかし、ペンギンを絶滅危惧種にまで追い込んだのは、「しいて言えば天敵」である人間です。

それはいったいどういうことなのでしょうか。

詳しくご説明いたします。

ペンギン 絶滅危惧種 理由

ペンギンが絶滅危惧種になる理由とは?

現在、ペンギンは18種のうち、10種が絶滅危惧種に指定されています。

それは間違いなく人間のせいです。

一つ目の理由は、乱獲です。

今では考えられないことですが、ペンギンのフンを肥料や火薬の材料にしていた時代がありました。

それは「白い金」と言われるほど貴重なものとされ、大量乱獲の引き金になってしまいました。

二つ目の理由が、人間によるペンギンの餌になる魚の乱獲です。

そして人間がもたらす最大の原因は、環境破壊による影響です。

プラスチック製品による海洋汚染、オイル流出事故などで、オイルまみれのペンギンの姿がニュースになった事もあります。

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そして人間は、環境破壊によって地球温暖化をもたらしました。

その為、南極の氷河が崩れ、冷水の流れが変化し、ペンギンの生きていく場所に大きな変化をもたらしてしまったのです。

2011年16万羽いたアデリーペンギンは温暖化による氷河の移動で、4年間で1万羽にまで減少してしまったというデータもあります。

もともと、ペンギンは何億年も前から環境に応じて変化をとげてきた生き物で、空を飛ぶのをやめて海に活路を見出したり、対応能力は高い生物と言えます。

しかし、人間のもたらす環境の変化のスピードは異常に早く、ペンギンの対応能力では対応しきれなくなってしまったのです。

まとめ

ほとんどのペンギンは一年に1回、1~2個の卵しか産みません。

個体数の減少は、生まれてくる数をはるかに上回ります。

人間による環境汚染は、エルニーニョ現象、オゾンホール、餌になるオキアミの減少を引き起こしました。

その影響は、ペンギンだけにはとどまりません。

「しいていえば天敵」である人間は、もっともおそろしい天敵と言えるかもしれません。

そして、この環境破壊は私達人間の脅威にもなっていることは、近年の異常気象から見ても明らかです。

私達人間の天敵もまた、しいて言えば人間ということでしょう。

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