百獣の王と呼ばれ、しばしば最強の代名詞にも使われるライオン。
そんな大人のライオンからは想像もつかないほど、ライオンの赤ちゃんは愛くるしい姿をしています。
飼育員の腕に抱かれて猫のように甘える、可愛らしい赤ちゃんの映像を見たことがある方も多いでしょう。
さて、この赤ちゃんですが、その体にはヒョウのような斑点の模様がついています。
大人になると跡形もなく消えてしまうのですが、この斑点はいったい何のためにあるのでしょう。
そして、どうして大人になると消えてしまうのでしょうか。
今回は、ライオンの赤ちゃんの斑点に隠された秘密について、解説していきたいと思います。
ライオンの子供の体に斑点がある理由
ライオンの赤ちゃんの体に現れる斑点模様は、生まれた直後からはっきりと見ることができます。
まだ目も開かない赤ちゃんの頃から、この斑点模様はあり、成長するにつれてだんだんと薄くなっていきます。
1歳ごろになるとかろうじて模様があるのがわかる程度にまで薄まり、たてがみが生え揃う頃にはもうほとんどわからなくなってしまいます。
どうしてこの模様は成長するにつれて消えてしまうのでしょう。
それは、この模様が、外敵から身を守るためのカモフラージュであるからという説が有力です。
野生のライオンが生息しているサバンナでは、この模様があることで草や木の影などにまぎれやすくなり、敵から身を守ることができるのです。
ライオンの赤ちゃんが成長し、自分で自分の身を守れるだけの力を持った頃、この斑点が必要なくなって消えていくのではないかと言われています。
ライオンには天敵と呼べる動物はいませんが、ライオンの赤ちゃんは頻繁に他の動物から狙われます。
ライオンの赤ちゃんが無事に大人になる確率は20%程度であると言われており、いかにして自分の命をおびやかす相手から身を守るかは、ライオンの赤ちゃんにとってとても大事な命題なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ライオンの赤ちゃんの体に斑点がある理由が、お分かりいただけたかと思います。
可愛らしい姿からは想像もつきませんが、過酷な環境で生き延びるための知恵が、その体には詰まっているのですね。