さまざまな国で、高貴で勇敢なイメージを持たれている動物の虎ですが、虎の生息地の一つである中国では、いったいどんなイメージを持たれているのでしょうか?
中国では虎は漢方薬として骨がよく使われるので、ただの健康食品としてイメージがあるかも?
中国での虎の意味やイメージを探っていきたいと思います。
中国での虎の意味やイメージはどのようなものか?
虎は中国では、実に古くから生活の中にある一部になっています。
「中華民族の始祖の一人とされている伝説の神、『伏義』は虎神であり、また自然を人格化した結果、『虎』は十二支でも最良の部類に属する干支となった」(「虎のイメージに関する一考察―中国の言葉と文化―」:愛知大学)
このようにあがめられたのは、やはり古くから虎はその圧倒的な力を人々に恐れさせる一方で魅了させて、やがて人々は虎の存在をシンボル化していきました。
これは「言葉」からも伺えます。
とても「虎」を使った言葉があるので、その一つの例を紹介します。
「雲は龍に従い風は虎に従う」です。
立派で聡明な君主のもとには優れた臣下が出現し、これを助けるという意味です。(成語林より)
これはとても虎を敬うようなことわざです。
このような類のものが数多く「言葉」としてあります。
もちろんマイナスなイメージのものもあります。
例えば「張り子の虎」です。
見た目は恐ろしいが実は大したことがなく、見かけだけ。
また、なんでも同意して自分の意見持っていない人の例えです。
更に言葉だけではありません。
かの有名な三国志でも「虎」に対する熱いイメージが伺える言葉がありました。
五虎将軍として関羽、張飛、趙雲、黄忠、馬超がいます。
まさに虎の猛々しさや、勇敢さを自身に取り込もうとした発想でしょう。
このようなイメージがさらに具体化したのが、漢方薬なのではないでしょうか?
まさに虎に対する良いイメージを薬として、自らに取り入れたいということから、形になったのではないかと思います。
まとめ
中国にとって、虎はとても古くから馴染みのある存在で、今も昔もその存在は特別のようです。
まさか中華民族の始祖の一人にも「虎」が、馴染まれているとは思いませんでした。
中国4000年の歴史の最初から虎が中華民族にとって、親しまれているなら「虎」を使ったことわざの数々には納得です。