タヌキが、対象の疥癬病という言葉をご存知でしょうか。
ダニなどの虫の寄生が原因で起こる、皮膚病のことです。
激しい痒みと脱毛による寒さにより急速に衰弱し、命を落とします。
疥癬病は、タヌキだけではなくキツネやイヌにも別の種類のダニから感染します。
では、もし疥癬になっているタヌキを保護した場合、どうしたらいいのでしょうか。
疥癬になっているタヌキを保護したら速やかに行うこととは?
まず、野生動物を保護した場合は速やかに都道府県に設置されている、野生動物担当部署に連絡をしてください。
それぞれの自治体で、その後の対応が違ってくることがありますが、通常は指定の動物園や動物病院などの傷病野生鳥獣保護診療の機関に搬送します。
疥癬になっているタヌキを保護するときに気を付けること!
疥癬病は一説では、人間には感染しないと言われています。
しかし保護する対象が野生動物である場合、タヌキに限らず人間に慣れていないため、保護をする時に暴れることもあります。
人間が怪我をして、病気を発症しないためにも皮手袋など身を守る服装で臨みましょう。
逃げ出してしまったときは、追いかけないことが賢明です。
人間に見つかると追いかけられる、という思考をタヌキに植え付けてしまうためです。
静かに辺りの見回りや、近所の人にタヌキの情報を共有することで、再度保護する機会があるかもしれません。
傷病野生鳥獣保護診療の機関に輸送するまでの期間は、飼い犬や飼い猫に疥癬病が伝染しないように、タヌキを段ボールやゲージに入れて隔離します。
人間とタヌキが無理のない距離で接するためにも、疥癬病のタヌキを見つけたからといってすぐに保護せず準備を整えましょう。
まとめ
異様に毛が抜けて、衰弱しているタヌキを見つけると思わず目が止まってしまいます。
モフモフなイメージから想像も出来ないほど、毛が抜けるのでタヌキをすぐに気が付かないかもしれません。
しかし、野生動物だと感じたらむやみに近づいたり触ったりせずに、保護する準備を整えて都道府県に設置されている野生動物担当部署の連絡先を確認しましょう。
場合によっては、野生動物担当部署の指示に従いましょう。
接することが少ない野生のタヌキだからこそ、好奇心や心配は払拭し冷静になって対処することが、人間にとってもタヌキにとっても良い結果になることでしょう。