世の中には難しい言葉や漢字があります。
本などを読んでいても読めない漢字が出てきて、調べることになるのですが「収斂」という漢字がありますが読めますか?
しゅう-れんといいます。
色々意味があるのですが、今回は生物的に意味をあてはめます。
生物学で、系統の違う生き物同士が似てくることの意味を持ちます。
意外かもしれませんが、モモンガとフクロモモンガにとても関係する漢字なんです。
フクロモモンガとモモンガの違いとは?
モモンガは、主にペットショップなどで購入できる種類が2種類と、あまり見ることができなくなったモモンガがいます。
まずは、アメリカモモンガです。
名前の通りアメリカ大陸のほうに、主に生息しています。
アメリカモモンガは、げっ歯目の仲間でリス亜目リス科で、名前の通りリスの仲間になります。
体の色は、茶色で体長13~15cm程度です。
主に単独で行動しますが、冬眠時や共寝の時期には小さい巣穴などで、固まって行動することもあります。
フクロモモンガは、フクロネズミ目フクロモモンガ科フクロモモンガ属になり、げっ歯類とは全く違う動物です。
オーストラリアやインドネシアなどに生息しています。
体の大きさは体長16~21cmで、フクロモモンガの名前の通り育児嚢という赤ちゃんを育てる袋がメスのおなかにはついています。
体の色は白、灰色、黒っぽいいろで縞模様になっています。
縄張り意識が強く、オスの臭いも強めです。
そして現在あまり見かけなくペットショップでも会えないモモンガが、大陸モモンガです。
大陸モモンガもげっ歯類の仲間でリス亜目リス科に分類されます。
生息域はロシア、シベリア、アジア北部です。
体長は12~22cmで毛並みは長く、灰色と茶色が混ざっており腹部は白いです。
行動は基本的に単独で行います。
この3種類のモモンガですが、名前にモモンガとついていますが、明確に違うところがあります。
まず、一番の違いはこの種類になります。
アメリカモモンガ、大陸モモンガはげっ歯類のリス科ですが、フクロモモンガはカンガルーでなじみのある有袋類の仲間になります。
モモンガとフクロモモンガは収斂進化!?
冒頭ででた収斂ですが、詳しくは収斂進化になります。
この収斂進化は、もともとは違う生き物なのに似たような環境で生活をしていたことにより、姿などが似てくることのことを言います。
ですので、モモンガの種類ではない有袋類のフクロモモンガですが、祖先がモモンガと同じ環境でそだった結果、モモンガと同じような進化をしたと考えられます。
ほかにこの進化は、タラバガニとカニやイルカとサメなども同じような進化となっているようです。
まとめ
あまり聞きなれない言葉、収斂進化ですが意味を知るとよく理解できますよね。
しかし、違うげっ歯類のモモンガと、有袋類のフクロモモンガということは説明されるまで同じモモンガの仲間だと思っていました。
氏より育ち、とも言いますし、やはり生き物はその環境に適応していき必要な能力を獲得していくのですね。