古来日本のみならず、世界では状態やその形容を、動物に例えてわかりやすく伝えることがあります。
日常的によく使われる表現で「カモシカのような足」という言葉があります。
意味は細くて華奢な足のことを示すことが多いようですが、自然界の小食動物である鹿の脚はそんなに細くて、華奢な脚なのでしょうか?
気になりますよね。
鹿の脚の力ってどんなもの?高く飛べる?
鹿は鯨偶蹄目シカ科に属する哺乳類の総称です。約16属36種が世界中の森林に生息しています。
草食性で牛のように4つに分かれた胃を持ち、反芻による消化を行います。
食欲は旺盛で、何でも植物などを(地面から2m程度の高さの植物)食べてしまい、害獣として対応されることもあります。
その為、農作物を守るためや入ってほしくないところに柵やフェンスを設置しますが、ある程度の高さがなければ楽々と飛び越えられます。
2015年3月に北海道の新千歳空港に、7頭のエゾシカの群れが侵入し、滑走路の閉鎖や飛行の変更などがあり問題になりました。
普段から、この空港の周辺では鹿が多く生息していますから、空港全体を2m位のフェンスをしていましたが、調べたところ、フェンスに破れなどの損傷がないため、ジャンプして侵入したのだろう言われています。
また、助走なくとも鹿は150cm程度でしたらジャンプで越えられますので、助走があれば、それ以上は簡単にジャンプできそうです。
ちなみに、体格が違いますので一概には言えませんが、人の一番身近で軽やかに動き高いところまでジャンプする動物の代表格の猫は1~2mになります。
人間では110cm程度が限界といわれています。
身軽でよく動ける猫と同じかそれ以上のジャンプ力を持つ鹿はすごい脚力をしています。
その脚ですが、ほかの草食動物と同じように肉食動物と比べて見かけは明らかに細いです。
胴回りなどに比べて細く見えますが、肉食動物に追われて逃げ切れる脚力を持ています。
その脚の細さは、早く走るために、指を減らしていった進化の過程でそのようになっていったと考えられます。
まとめ
細く華奢に見える鹿の脚は、そう見えるだけで、すごいジャンプ力と強靭な脚でした。
意味を知ると、カモシカのような足とは表現されると微妙な気分になるかもしれませんが、鹿の強靭で力強い脚はとても素敵だと思います。