ライオンは、オスとメスでは、はっきりとした見た目の違いがあります。
大人のオスのライオンには、立派なたてがみがあり、メスのライオンにはそのたてがみがありません。
私たちの中には、こういったライオンに対するイメージがありますが、大人のオスのライオンでもたてがみを持たないライオンが実際に存在しています。
では、そのライオンとはどんな種類のライオンで、どこに生息しているのでしょうか。
たてがみの無いライオンとは?
このたてがみの無いライオンは、ケニアの南東部にあるツァボ国立公園というところに生息する、マサイライオンと呼ばれる種類のライオンです。
マサイライオンは、アフリカ東部に生息するライオンで、このライオンはさまざまな、たてがみを持つことで知られているライオンです。
標高800m以上のところに生息するマサイライオンは、立派なたてがみを持ちますが、ジメジメして気温も高いケニア東部・北部などに生息するマサイライオンは、少しのたてがみを持つか、たてがみ自体を持っていません。
このツァボ国立公園に生息するマサイライオンのほとんどが、たてがみを持っておらず、ツァボライオンと呼ばれています。
マサイライオンの大きさは、オスの場合、体長はおよそ2.5〜3m、体重は145〜205kgぐらいです。
メスの場合、やや小さく、体調はおよそ2.3〜2.6m、体重は100〜160kgぐらいです。
ツァボライオンのたてがみがない理由としては、1つはツァボ国立公園辺り気候が原因だという説です。
ツァボライオンはライオンが生息する環境の中では、とても暑く乾燥した地域です。
赤道に近いツァボ国立公園で、たてがみを持っているとマフラーを巻いているのと同じになり、熱が体の外へ出て行かず、余計に暑くなってしまいます。
そのため、進化していく中で、たてがみが無くなったと考えられています。
ツァボライオンは、気性が荒いことで有名なライオンです。
このことは、ツァボライオンの体にさまざまな働きをしている体のお腹に化学物質が多くあるため、攻撃的になったり毛の成長を抑えてしまったとかんがえられています。
まとめ
ツァボライオンは、乾燥のため草などがほとんど生えず、普通のライオンが獲物にしているシマウマなどの大型草食動物が少なく、狩りをする上でも厳しい環境にあります。
ツァボでは、ライオンは保護の対象になっています。
たてがみのないライオンは、かつてエジプトあたりにも生息していましたが、絶滅してしまいました。
ライオンの中には、環境に合わせて進化の途中でたてがみを捨てたライオンもいたりと、ツァボライオンも生きることに必死だということがわかります。