世界最大の霊長類であるゴリラ。
動物園などで、飼育されているゴリラの一施設あたりの飼育頭数はあまり多くありませんが、本来ゴリラは数頭から数十頭で群れを作り、森の中を移動しながら生活しています。
実は、ゴリラの群れはとても高度な社会性によって成り立っており、群れそのものにも名前がついていたりするのですが、あまりそのことについては知られていません。
今回は、ゴリラの群れの名前や、そのなりたちなどについて、解説していきたいと思います。
ゴリラの群れの名前は?
ゴリラの群れは「バンド」と言う名前で呼ばれています。
1頭のオスが統率する群れであることから、「ワンメール(1頭のオス)・ユニット(単位)」という呼称で呼ばれることもあります。
ちなみに、オナガザル科のゲラダヒヒという生き物も、群れの名前を「バンド」といいます。
彼らはゴリラとよく似た群れのしくみを持っています。
ゴリラの群れにはオスが2頭以上いることも!?
ゴリラの群れでは、1頭のオスが群れのリーダーとなり、複数のメスを抱えるのが一般的な形です。
なので、オスの数は基本的に1頭であることがほとんどなのですが、まれに1つの群れにオスが複数頭いることがあります。
ゴリラの群れ同士は排他的で、それぞれが独立し、遠く離れて暮らしています。
もし群れ同士のなわばりが重なったときは、ライオンなどのように互いの群れを侵略したりすることはせず、争いが起こらないように、お互いに距離を離すので、ひとつの群れがもうひとつの群れを吸収したり、複数の群れが一緒になって動いたりするというようなことはまずありません。
しかしまれに、リーダーのオス同士が兄弟である場合など、オス同士の関係性によっては、群れ同士が合流し、一緒に行動することがあります。
お互いの群れを維持したまま、複数のオスが存在する大きな群れができあがるのです。
まとめ
ゴリラの群れの名前や、群れのなりたち、複数のオスが群れに存在するケースについて解説しました。
オス同士の関係にもよりますが、本来群れに1頭しかいないオスが、争うことなく増えるというのは、ゴリラがいかに高い知能と社会性を持っているかを表していると言えるでしょう。