昔から乗用、食用など多岐にわたって人間と関わり合いを持ってきたロバですが、どこに多く分布しているのでしょうか。
実は、世界で一番多くのロバを飼育しているのは中国です。
その個体数は全世界の3分の1を占めると言われています。
非常に多いですね。
というのも、中国の華北ではロバ肉を食べることは一般的で、肉まんなどのさまざまな料理に使用されているからです。
中国で古代から家畜として飼育されてきたロバですが、日本では何故家畜化しなかったのでしょうか。
隣の国中国で多く飼育されていたのなら、日本も影響を受けてもおかしくはないですよね。
そこで、今回は気になるロバが日本で家畜として流行らなかった理由について、詳しくご紹介していきます。
ロバはなぜ、日本で家畜化されなかった?
日本では馬や牛は多く家畜として飼育されているのに対し、ロバが家畜にならなかったのにはロバの特徴が大きく関係しています。
ロバを家畜化するメリットは3点です。
1つは、粗食耐性があることから豊富なエサが必要ないこと。
2つ目は、暑さに強いこと。
3つ目は水がない乾燥地帯でも生きられること。
この3つが優れている点です。
対してデメリットも3点あります。
1つは性格が気難しく、扱いにくいこと。
2つ目は寒さに弱いこと。
3つ目は熱帯・亜熱帯などの湿った環境に弱いこと。
この3つがロバの難点です。
ロバのメリットは日本では活かしづらいことがわかります。
日本はロバのエサとなる草が多く生え茂っており、水も豊富です。
また、砂漠や乾燥地帯ほど気温も上がりません。
こうしたことからロバの魅力が生きないのです。
逆にデメリットはというと、日本には四季があるため冬の時期はロバが弱ります。
また、湿潤な気候も島国である日本の特徴ですのでデメリットに繋がります。
それに加えて性格に難があるため、ロバを日本で飼育する場合にはデメリットが目立ってしまいます。
こうしたロバの適応環境が、日本の環境とは真反対の気候であったことから、日本ではロバが家畜化しなかったのではないかと考えられています。
まとめ
今回はロバが日本で家畜として飼育されなかった理由をご紹介してきました。
いかがだったでしょうか。
野生なロバや飼育されているロバがほとんどいないことを疑問に思っていましたが、ロバのメリットとデメリットが日本の気候にはマッチしなかったためだったんですね。
たしかに湿潤な気候のもとにロバがいるイメージは湧きにくいです。
やはりロバを見るためには、動物園に行くのが一番手っ取り早いですね。