タコと並んで墨を吐く生物として有名なイカ。
特に釣りをする方にとっては、イカがどこから墨を吐くか、また吐く墨の量は気になるのではないでしょうか。
口から大量の墨を吐くイメージがありますが、実際はどうなのか、今回はそのことについて解説していきたいと思います。
イカの墨はどこから出る?実は口からではない!
まずイカの墨はどこから出るのでしょうか。
結論から申しますと、実は口からではなく、頭についている漏斗と呼ばれる管から出されます。
そして墨自体はエラの間にある墨袋で作られ、保存されます。
この漏斗からは墨のほか排泄物も出ます。
また、イカは敵から逃げる際に墨を吐き出すことで有名ですが、この時漏斗から墨とともに水を吐き出すことで、その水の反動で逃げます。
漏斗は一見口のように見えますが、本物の口は腕の近くにあります。
ちなみに、タコとイカでは墨を吐く用途が微妙に違います。
タコの墨は、外敵の視界をさえぎることを目的としているために、一気に広がるようになっていますが、イカの墨は粘性が高く、一旦紡錘型にまとまります。
これは、タコは自分の身を隠すための煙幕として墨を吐くのに対し、イカは墨を自分の分身のようにして、敵がそちらに気を取られている間に遠くに逃げるために墨を吐くからです。
イカが一回に吐く墨の量はどれくらい?
次にイカは一回にどれくらい墨を吐くのか、見ていきましょう。
このことに関しては、正確な量はわからないようです。
というより、個体によって違うという方がいいでしょう。
先ほども申しました通り、イカは自分の分身を作るために墨を吐きます。
ですから吐かれる墨の量も自分の体の大きさと同じくらい、と推測できます。
墨を貯める墨袋を見てみると、イカ1匹あたり13gほどの墨を蓄えているそうです。
タコは1匹あたり8g程度しかないため、イカが吐く墨の多さがわかります。
ちなみに、イカの中でもコウイカは特に大量の墨を吐くとして有名で、とある実験ではコウイカの墨袋1つで360リットルもの水を真っ黒にしたそうです。
ちなみにイカの墨の主な色素はメラニンで、服などにつくとなかなかとれないようです。
まとめ
いかがでしたか。
イカの墨が口から出ないことや、蓄える墨の量がタコより多いことは意外に思われた方も多いのではないでしょうか。
イカの墨は服などにつくとなかなかとれないので、釣りをする方は墨を吐かれないように注意しましょう。