キツネはたくさんの寄生虫や病原菌を宿します。

そして、そのうちの多くが、人間や動物に感染します。

この記事では、自分やペットへの感染のリスクを避けるための簡単な予防策や治療の仕方についての情報をお伝えします。

ここに記載する情報は、獣医学者や生物学者などが世界中のキツネについて実施した研究に基づいた情報です。

キツネ 飼育 病気

飼育しているキツネがかかる可能性のある病気や寄生虫とは?

狂犬病

狂犬病という名前のせいか、これを「イヌの病気」と思っている人は多いようです。

しかし、世界的に見ると狂犬病には2つの流行パターンがあります。

アジアに広く見られる「都市型流行」ではイヌが主な感染動物ですが、欧米で見られる「森林型流行」では感染動物は主に野生動物なのです。

森林型流行における主要な感染動物は地域によって異なり、北アメリカではアライグマ、スカンク、コウモリ、ヨーロッパではキツネとなっています。

ただし、日本には現存しません。

疥癬(かいせん)

疥癬(かいせん)とは、ヒゼンダニ(疥癬虫)が皮膚の角質層に寄生することにより生じる皮膚感染症です。

人から人へも感染します。

野生のキツネに触らない。

触ったらよく手を洗うなどの予防をします。

感染してしまっても、1か月程度の潜伏期間を経て強いかゆみと赤い発疹(ほっしん)が起こる程度なので、大事に至ることはありません。

かゆみどめなどの塗り薬で対応します。

また、疥癬は犬にも感染しますが、キツネほど致命的になることはほとんどありません。

同じく猫にも感染しますが、感染率は犬よりもさらに低く、一般的に猫に疥癬を引き起こすダニは、別のものです。

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ノミ

ノミも人間や犬、猫などのペットに寄生し、かゆみなどの症状を引き起こします。

かゆい部分を引っかいてしまったりして、感染症を引き起こすこともあるので、ノミに刺されても掻いたりせず、塗り薬で対応するようにしましょう。

エキノコックス

エキノコックスはヒトやペットに感染すると、深刻な肝臓疾患を引き起こします。

北半球の多くに見られ、日本でも毎年エキノコックス感染者が出ています。

外科的切除が唯一の根治的治療法であるため、感染予防に重点を置く必要があります。

まとめ

日本国内では、キツネの持つ病気や寄生虫のうちで特に気をつけなくてはならないのは、エキノコックスです。

日頃から野生のキツネや、病原菌に感染したキツネには接触しない、山菜や沢水などにはキツネの糞が付着している可能性があるため、直接口にしないなどに気をつける必要があります。

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