たくさんの人が見たことある昆虫のハンミョウですが、色々な種類がいるのはご存知でしょうか。

一般的な光沢がある色鮮やかなナミハンミョウ以外にも、茶色のものや全身黒色のものなどもいます。

その中でも、なかなか見られることのない貴重なハンミョウが、全身が真っ赤な色をしたハンミョウです。

一見すると赤いクワガタに見間違えられることもあるようなのですが、はたして、この真っ赤なハンミョウとはどんな昆虫なのでしょうか。

ハンミョウ 赤

赤いハンミョウってどんな虫?

実はこの真っ赤なハンミョウの正体は、ツチハンミョウ科のヒラズゲンセイという昆虫です。

別名「赤いクワガタ」とも呼ばれています。大きなアゴを持っているので、その姿が赤いクワガタに見えるのかもしれません。

熱帯性の大型の甲虫で、なんと県によっては「準絶滅危惧種」にも指定されている昆虫です。

「幻の昆虫」とも呼ばれていて、知っている人が少ないのも、そのはずですね。

日本では関西のあたりで見られるようですが、ただ近年、広く目撃されるようにもなっているようです。

温暖化により生息地が拡大しているのではないかとも言われています。

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しかし、「珍しい赤いクワガタだ」と思って手に取ろうとするのは大変危険ですので、注意してください。

このヒラズゲンセイは足の間から黄色い体液を出すのですが、この体液には「カンタリジン」という毒が含まれています。

これが人間の肌に触れると、かぶれや水ぶくれを引き起こしてしまいます。

素手では触らないように気をつけましょう。

このヒラズゲンセイはクマバチの巣に寄生していて、この巣の中で幼虫が成長します。

少し大きくなると、クマバチの体にしがみつきクマバチの行く先の条件が合えば、また次のクマバチの巣で成長をして成虫となります。

そのため、クマバチの巣の付近でも目撃されているようです。

また、クマバチについていくことで、分布域を広げているのではないかとも考えられています。

目撃情報も少ない昆虫なので、まだその生態も謎に包まれているようです。

まとめ

「赤いクワガタ」とも呼ばれるヒラズゲンセイについて、おわかりいただけたでしょうか。

希少種ですので、もし見かけることができたらとてもラッキーだと言えそうですが、くれぐれも注意して観察してください。

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