動物園で、親子でほほえましい姿を見せてくれる猿。
「桃太郎」や「さるかに合戦」などの昔話にも出てきますから、日本人にとっては、とても馴染みのある動物の1種です。
では、野生の猿は、一体どこに生息しているのか詳しく説明したいと思います。
猿の分布~世界のどこにいる?
人や猿の種類を合わせたものを霊長目と呼んでいます。
人間やゴリラ、チンパンジーなどの種類をまとめた類人猿、キツネザル科、オナガザル科などで構成されていて、すべての種類を合わせると、220種類もの猿たちが地球上にいます。
ニホンザル以外の猿は、主に熱帯地方に分布していることが多いです。
猿の分布は熱帯域に集中しますが、東アジアには温帯域まで分布する種類がいて、特にニホンザルは最も高緯度に分布する猿として有名なのです。
ですから、猿の種類の中では非常に珍しい生態をもっていると言ってもいいかもしれません。
ヨーロッパでは、ほとんど生息せず、ジブラルタル海峡ごしにバーバリーマカク、1種類のみが生息しているといわれています。
また、北アメリカ大陸北部にも分布していません。
野生の猿~日本のどこに?
ニホンザルの分布域は、北海道と沖縄を除いた日本全土です。
最北の生息地は、青森県下北半島といわれていますから、人間を除いた霊長目では、最も北に生息しているのではないでしょうか。
寒い冬に雪の中にいる猿は、外国人から見るとかなり珍しいということで、「Snow monkey」などと呼ばれています。
また、東北地方や中部地方山岳部の猿は大型で尾が短く、体毛については寒冷地では長く密になっていて、温暖地では短く薄くなっている傾向があるそうです。
その土地の環境に適した身体になっているのでしょう。
まとめ
猿は世界中にいますが、日本にいるニホンザルは、大きな特徴を持った猿の一種だということが分かりました。
ニホンザルの生息地は、常緑広葉樹林や落葉広葉樹林で、特定の巣をもたずに、毎日休む場所が変わるそうです。
昼行性であり、猿の群れは、日中、決まった場所をぐるぐると回っています。
しかし、寒い積雪地帯にいる猿は、吹雪の時は、動かず、じっとしているそうです。
寒さには弱いようですね。